2016年9月29日木曜日

9月授業内容

1.9月授業内容
2.今月の課題
3.今後の授業スケジュール
4.お知らせ


1. 9月授業内容


1.0 <スタートアップ>


 割愛します。


1.1 <プライマリーコース『メカビートル』>


 割愛します。


1.2 <ベーシックコース『ジャイアントホッパー』>



 バッタ型ロボットです。ギアを介してモーターが駆動するのは、本体の側面で時計の針のように回転するロッド3アナだけです。
それだけなのに、後ろ脚を折り曲げたり、伸ばしたりを繰り返し、尺取り虫のように前進します。どうしてでしょうか?



 ロッド3アナが1回転毎に後ろ脚を跳ね上げています。
このような回転軸を利用した周期的な運動機構をカムと呼び、例えば、自動車のエンジンが呼吸(吸気と排気)を切り替えるために使われています。
後ろ脚が跳ね上がる時に関節が折れ曲がって、後ろのタイヤLを前方へ引きずります。
この時、本体は進みませんが、次に輪ゴムの力で脚が伸びる時、後ろのタイヤLは微動だにせず、前輪のタイヤSが転がりながら本体を前へ進めます。




 後ろのタイヤLは回転しないのに、どうして前進するよう都合良く引きずられたり踏み止まったりしてくれるのでしょうか?
タイヤLは回転しないのですよ。だったら、タイヤLは動かず、後ろ脚の屈伸運動に合わせて本体(前輪)が前後に往復するだけではないでしょうか
(尺取り虫も、次の一歩を迷ってそのような動きをすることがありますね)

 それは摩擦力(滑らないぞ!という力)の効き方が違うからです。
ちょっと難しいのですが、脚を折り曲げる(引っ込める)時タイヤLを斜め前方上向きに引き上げる力が働き、重い本体を後退させるほどの地面との摩擦力はなくなります
その結果、タイヤLの方が引きずられるのですが、逆に脚を伸ばす時は、斜め後方下向きに蹴り出すので、地面との摩擦力が強力に働き、推進力になるのです。

 消しゴムをノートに軽く当てた場合強く押し付けた場合とでは、滑らせるのに必要な力が全然違いますよね?
また、消しゴムをノートに斜めに当てると、引く時は軽く滑りますが、押す時は摩擦力を強く感じますね。その両方がタイヤLに作用しているのです。
タイヤLが地面から跳ね上がるほどのパワーがあれば分かり易いのですが、ずっと地面を引きずっていますので、見た目では分かりません
タイヤLを消しゴムだと思ってください。


 タイヤLを回転しないよう止めている理由が分かったでしょうか? 試しに、自由回転するようクランクを取り外してみてください。


 最後の競技は“バッタレース”をしました。スピード勝負です。
推進はゴムの弾性力、そのゴムにエネルギーを充填するのがモーターの仕事と言えますから、ゴムはきつく、モーターはパワフルに、というのが理想です。
究極は、有限なモーターパワーをロッド3アナの回転トルク(脚の力)に振るか回転数(脚のスピード)に振るかでギア比を決めたり、それに適した輪ゴムの掛け方や本数を探ったりするのが戦略です。

下記のような素晴らしい改造が生まれていました。
1) モーター軸のピニオンギアギアMへ交換(脚が3倍速く動く)(*1)
2) 側面のロッド3アナ回転中心を端っこ中心へ変更(脚が2倍速く動く)(*2)
3) 2)のロッド3アナに、ロッド5アナを被せ、2)の弱点を解消(*3)
4) タイヤLに代わり、グロメットをはめて、後ろ脚を軽量化(*4)
5) タイヤLのクランク(回転止め)に代わり、ラチェット機構(前方向のみ回転させる)を取り付けて、スーッと滑るように前進する(*5)

多数のベーシックコース修了生に相応しい、奥の深いロボットでした。


*1 力は1/3に弱くなり、モーターが力負けして停止しやすい弱点がありますので、あまり欲張れません。

*2 回転半径が半分(2アナ分⇒1アナ分)になるので、動きの幅(ストローク)が半分になり、あまりスピードアップしない弱点があります。

*3 ロッド5アナの中心を回転軸としても、回転半径を2アナ分とれ、ストロークを減らさずに脚を2倍速く動かせます。

*4 バッタらしい力強い脚ではなくなりますが、電池が弱くても動きやすいですね!

*5 これだけで圧倒的に速かったですね。4教室中、最速だったと思います。ミドルコースレベルの改造でしたが、宮田君ナイス!!


1.3 <ミドルコース『ダンゴム』> (八幡東教室 中野司先生 原著 / 佐藤 改編)



 初登場の変形ロボットです。ダンゴムシのように沢山の足で歩いたり、丸まったりします。

ロボットの動き
 モーターは回転する力しか生み出しませんね。
その回転する力でロボットの足を動かし前進するのか、本体を変形させる(丸まる)のかはどこで決まるのでしょうか。

1日目のロボットは丸まらず、スイッチを切り替えても前進・後退するだけです。
(これだけでも、虫嫌いな人をゾクゾクさせるには十分な仕上がりですが)
2日目のテキストに丸まるためのミソが隠されています。

丸まる改造

 テキストに倣い、写真のようにラチェットをギアに噛ませてみました。
これでスイッチを入れると…、前に進んだり、丸まったりしましたね。 
なぜ2通りの働きをするのか、皆さんは既に理解していると思います。


スイッチを一方に入れて前進するのは変わりませんが、逆方向に入れるとラチェットがギアに噛み、後退する代わりに変形するようになりました。

 ここで、1つ疑問が浮かびます。
ラチェットが噛むと、そのギアは回転できなくなり、ロボットがその場に止まったまま動けなくなるだけではないでしょうか?  
ちょうど車のタイヤを回らないように固定した場合のイメージです。

力の逃げ道

 写真のように、赤矢印のギアを回した場合、隣のギアへ回転が伝わります。
青矢印のギアは回転する以外に動きようがないですね。


 そこで、ギアの土台を変えてみます。
写真のように、ビーム2本にシャフトを1本通し、ハサミのようにクロスさせます。
シャフトにギアを通し、もう1組のシャフトとギアを上部のビーム1本だけに通して噛み合わせます。
(実際に作って体験してみることが理解への一番の近道です)

赤矢印の示すシャフトを回してみます。当然、青矢印のシャフトも回転すると思います。
同時に、なんとなく上部のビームもオレンジ矢印の向きに回転しようとしませんか?
赤矢印のシャフトを急に回そうとするほど(*6)、オレンジ矢印のビームもつられて回りやすいと思います。

 この場合、赤矢印の回す力は青矢印のギアを回すかオレンジ矢印のビームを回すかの2通り、“逃げ道”があるわけです。
力の逃げ道がいくつかある場合、より簡単に動かせる(抵抗が小さい)方に逃げます
その結果、青矢印のギアが回ったり、オレンジ矢印のビームが回ったりします。
回しやすさ(抵抗)が同程度の場合は、両方とも回ることになります。


 ここで、力の逃げ道の1つを閉ざすとどうなるでしょうか。
写真の赤丸のように、ストッパーを取り付けてみました。
このストッパーの役割は、ダンゴムの(ギアと噛んだ)ラチェットと同じで、接触しているギアを回らなくしています。

この状態で、赤矢印のシャフトを回してみてください。
上部のビームをオレンジ矢印の向きにダイレクトに回転させる感じがすると思います。

 なぜそうなるのでしょうか?
赤矢印の力の逃げ道として、ストッパーを破壊して青矢印のギヤを回すよりビームを回した方がはるかに楽(抵抗が小さい)ですね。
その結果、青矢印のギアを回すことなく、ビームを回すことに専念するのです。

これがダンゴムを後退させるか、丸めるかを分かつ仕組みの原理です。
8月の『サカアガリン』、7月の『シュート君』にも使われていますよ。

丸まる仕組み

 力の逃げ道がダンゴムの変形にどのように作用しているのかを見ていきましょう。
モーター軸(ピニオンギア)を、側面のギアMを左からA,B,C,Dと名付けます。

ギアに注目すると、これはラチェットにより回らなくなっています。
全てのギアは噛み合っていますので、このままではモーターは回転できません。
ここで何が起こるでしょう。力は“逃げ道”を常に探しています。


 スイッチを入れると、ピニオンギアは回転しようとしますが、ラチェットにより固定された一連のギアを回すことはできません
代わりに、モーター(頭部)自身が赤矢印の向きに回ることで、ピニオンギアがべベルギアの周りを回ることができますね。

ある程度までモーター(頭部)が回転すると、写真の青丸のように、ダンゴムののパーツ同士がぶつかってしまい、回転できなくなります。
逃げ道は他にないでしょうか?

実験した2本のビーム同士のように、頭⇔胸以外にも、胸⇔腹腹⇔尻の間に、折れ曲がる関節がありますね。
これらが折れ曲がることで、ギアの周りを、の周りを、の周りを回る仕事ができ(*7)、その結果、ダンゴムは丸まっているのです。

 さて、ダンゴムが丸まる仕組みは以上ですが、丸まる動作に不必要なギアがあります
それは、ギアA,B,C,Dのうち、どれを指しているでしょうか?


ダンゴムは、3つの関節で分けられた頭・胸・腹・尻の4部位それぞれに、ギアA,B,C,Dが取り付けられ、関節の両側のギアが互いの周りを回ろうとする(*8)力で折れ曲がっています。
だから、一見無駄がなさそうですが、この力の伝達に寄与していないギアがあります。
つまり、それを外しても丸まる動作に影響はありません(*9)。それはどれでしょうか。
そのギアの記号不必要な理由、そのギアの別の役割を考えてみてください。


*6 物体を素早く加速させようとするほど、それを妨げようとする抗力が大きくなり、その分、大きな力を要します。慣性の法則といいます。

*7 実際は、回転方向を整えるために、間にピニオンギアを介していますが、関節を挟んだギア同士が互いの周りを回る作用としては同様に考えられます。

*8 どちらがどちらの周りを回っていると考えるかは、基準(カメラの設置場所=動いていないと感じる方)によって変わる相対的なものです。

*9 ギアA,B,C,Dは両側面にあることに注意してください。両側セットで考えます。


1.4 <ロボプロコース『不思議アイテム(3)』>


 不思議アイテムの世界も、最終月を迎えました。

 1日目は、“ラーメンタイマー”を作ります。
時間を計る(というより休め!の指示)命令としては delay がありますので、所望の時間だけ静止した後、ブザーでも鳴らせば一先ず完成ですが、経過状況も知りたいのが人情です。

delay(1000) と命令する度に何かをすれば、1秒毎の経過が分かります。
delay(100) を10回繰り返して、0.1秒単位のカッコイイ表示もできます。
秒数を2桁の数字で表したければ putd2、大きな1文字を表示したければ putch、任意の大きさで円や四角を描画したければ circlerectangle、1ドット光らせたければ write、1音を鳴らしたければ play、メロディを奏でたければ play_rtttl、モーターを回したければ rotate等、いろんな命令が紹介されています。

 サンプルプログラムでは、タッチセンサーの入力検出に listenonPress、繰り返しに forwhile、条件分岐に ifswitch-case を使って、初めに秒数やアラーム方法を選ばせる実用的タイマーに仕上げていました。
中には「ピッ、ピッ」と音を発しながら10秒からカウントダウン表示し始める、その名も時限爆弾の CountBom もありました(*10)。

 最終日の2日目は、ちょっと遊んで一息つくのにふさわしい「人工生命とシンセサイザー」がテーマでした。

 人工生命といっても、8x8ドットのそれぞれを生命体(細胞=セル)になぞらえ、周囲の生存セル数に依存した単純な規則によって誕生・生存・死滅を世代展開していく様子を観察して楽しむものです。“ライフゲーム”と呼ばれます。




それの何が面白いといって、“カオス的”なのです。簡単なルールで動いているのに、先行きが読めないのです。
初期状態のちょっとした違いが全く異なる結果を生み、にわかには予測不可能なパターンを繰り広げます。

ここから(*11)、生命現象や神経回路網の再現、人工知能の研究へと発展していきました。
コンピュータの登場がこのような楽しみと学問の道を開いたのですね。

 シンセサイザーの方は、先月の“電子ピアノ”を改造したプログラムです。
無線リンクしたゲームパッドのボタンが鍵盤になっている点は変わりませんが、アナログスティックを倒す量に応じて周波数を増減させる、エフェクター(ピッチシフター)機能が搭載されました。

プログラム上では、“play(NOTE_C4 + effect)”のように、音程を表す記号 NOTE_** にスティック傾倒量 effect を足しています。
“ド”に数値を足すって、どういうことでしょうか?

 先月の1日目に学びました。音程記号は、プログラムの転送前(コンパイル時)に音の周波数に置き換えているのです。
例えば、440Hzの“ラ”ボタンを押しながら、+54相当分スティックを前に倒せば494Hzの“シ”に、-48相当分スティックを引けば392Hzの“ソ”に変わる、という具合です。

 デジタルの世界では、すごく簡単な計算で豊かな効果を演出できる、という一例です。
ロック・ギタリストにでもなった気分で、ブイブイ演奏してみましょう。

 ここまでで、もう、光と音を自在に操れる魔法を手に入れたようなものです。


*10 ジョーク・プログラムなのですが、むき出しの配線や電子基板の中で赤いLED数字がカウントダウンを始めると、かなり物騒な雰囲気を醸し出します。
 テロが心配される国では冗談どころか、誤解から自身を危険に晒すことになるでしょう。
 日本でも、公共の場でいたずらに利用するのは厳に慎みましょう。警察沙汰になるか、配線が切断される被害(?!)に合うこと請け合いです。

*11 ライフゲームそのものというより、上位概念のセル・オートマトンと呼ばれる格子状セルで構成した計算機モデルから。


2. 今月の課題

 次回授業日までに完了してください。
 ◎は必須、○は推奨、△は任意です。○△は能力に応じます。

 <スタートアップ/プライマリーコース>
  特にありません

 <ベーシックコース>
  △(難解につきスケッチ免除)
  ○ 上記授業内容を分かるまで音読する
   (概ね3年生以上/低学年は補助 or クイズ出題形式で)

 <ミドルコース>
  △(難解につきスケッチ免除)
  ◎ 上記授業内容を分かるまで音読する

 <プロフェッサーコース>
  ◎ 上記授業内容を分かるまで音読する(該当するテキストページを見ながら)
  ◎ [CountTimer4]をベースに、LEDドットパターンで経過秒数が分かるタイマーを作る(1日目)
   Lv.1 8個の点を順次点灯または消灯させる8秒タイマー
   Lv.2 60個の点を順次点灯または消灯させる60秒タイマー(ヒント:%演算子)
   Lv.3 表示方法を独自に工夫した3分間(180秒)タイマー

  ◎ [TonePS3/4/5/6]をベースに、音程を“CDEFGAB”に代わり、
   “どれみふそらし”と分かり易く表示


3. 今後の授業スケジュール


[東福間]第1・3土
   - 10:30~ ロボ・ミドル/アドバンス
   - 13:30~ ロボ・ベーシック/プライマリ

 10月は10/1, 15です。11~1月も原則通りの予定です。


[東福間プロ]第2・4日
   -  9:45~ ロボ・プロ1年目
   - 13:00~ ロボ・プロ2年目

 10月は10/9, 23です。11・12月も原則通り、1月は1/15, 29の予定です。


[中間]第2・4土
   - 13:30~ ロボ・ベーシック/プライマリ
   - 15:15~ ロボ・ミドル

 ・10/ 8 第1回 2F会議室1
 ・10/22 第2回 3F会議室2

 11~1月も原則通りの予定です。


[小倉北]第1・3日
   - 10:00~ ロボ・ベーシック/プライマリ
   - 13:00~ ロボ・ミドル
   - 15:00~ ロボ・ベーシック/プライマリ第2部

 ・10/ 2 第1回 5F小セミ
 ・10/16 第2回 5F小セミ

 11・12月も原則通りの予定ですが、11月はムーブイベントの為、
 代替施設『商工貿易会館(シティプラザ)』での開催となります。
 1月は1/8, 22の予定です。


[小倉南]第2・4日【振替専用教室として試験運用スタート】
   in 総合農事センター(小倉南区横代東町1-6-1)
   by 中野司先生

   - 10:30~ ロボ・ベーシック/プライマリ
   - 13:00~ ロボ・ミドル

 ・10/ 9 第1回 なし
 ・10/23 第2回 2F B研修室

 振替希望はなるべく1週間前までにお願いします。
 指導リソースが限られますので、所定コースのみお受けします。
 11月以降も原則として第2・4日曜日に開催予定です。
 振替手数料540円/回をご負担下さい。


4. お知らせ

 1) ロボット教室全国大会ビデオ
  8/20(土)に東京大学で開催された第6回全国大会が『キッズステーション』で放送されました。

https://www.youtube.com/watch?v=q6OeL6fhNR0

  ナレーション音声が消えておりますが、出場者のレベルの高さが感じられます。
  もしくは、関連動画からダイジェスト版をご覧下さい。

 2) 電池交換
  消耗した電池でロボットが動かないと訴える生徒さんが多く、診断&交換で製作・進行が滞ります。
  10月より、原則として電池代4本108円+診断料108円を加算させて頂きますので、
 自らの責任で学習してもらうべく、下記の準備をお願いします。いずれも100円ショップで入手できます。
 - 市販のバッテリーチェッカーを購入し、自ら残量を管理する
 - なるべく充電池を用い、毎回充電してくる

 3) 宿題ポイント導入(東福間・中間・小倉北・八幡東教室)
  形骸化しがちな図面スケッチですが、億劫な気持ちは良~く分かります。
  自主的に楽しく取り組んでもらえるよう、10月~オリジナルのスケッチお題を作成し、配布することにします。
  毎月の授業まとめに則した課題も掲げますので、Blog読者未登録の方は招待メールをご用命下さい。
  提出物ごとに1~5ポイント色カードを進呈し、ポイント交換用景品を用意します。

 4) スライドスイッチ改造サービス
  今年に入り“改良”されたはずのスライドスイッチで、断線事故が多発しております。
  新品は高価で、また断線しますので、教室独自の強化改造サービスを始めます。
  断線時は、原則として下記※を適用させて頂きます。

  ・バッテリボックス新品  572円: 問題ありません(故障時は買い替え)
  ・スライドスイッチ新品  789円: 問題はこちら (お薦めしません)
  ・スライドスイッチ改造※  0円: 純正品⇒改造品への初回交換時
  ・スライドスイッチ修理※ 780円: 改造品の断線時

  ※スイッチ本体を破損・紛失している場合は、原価代789円を加算

  小学生の使用を前提としない設計で、本部に強いクレームを申し入れております。
  純正品が断線してもお子さんを叱らないで下さいね。
 (モーター、タッチセンサー、改造品が断線するようなら、扱いが荒いです)

 5) 小倉南教室(仮称)の来春開校に向けて
  これまで、特に小倉北教室(日曜日)へお通いの方には、振替体制の不足を申し訳なく存じておりました。
  八幡東教室 中野司先生に、小倉南区での日曜日開校を検討頂いております。
  正式な開校・場所の決定まで今暫く時間を要しますので、当面、振替専用教室として試験運用スタートします。
  10/23(日)~原則として第2・4日曜日に開催予定です。
  正式開校・転属までは振替手数料540円/回をご負担下さい。


東福間・中間・小倉北教室 佐藤

2016年8月31日水曜日

8月授業内容

1.8月授業内容
2.今月の課題
3.今後の授業スケジュール
4.ひと言


1. 8月授業内容


1.0 <スタートアップ>


 割愛します。


1.1 <プライマリーコース『モッテクテク』>


 割愛します。









1.2 <ベーシックコース『クルリン』>


 でんぐり返りロボットです。モーターで回す長い腕が地面を突くからでんぐり返るんです。
単純ですし見ていて当たり前、何が面白いんだ!?と言うとそれで終わります。

しかし、座って静止させた状態からこのロボットの動きを予測するのは難しく、先生も最初は分かりませんでした。


 事実、腕を後ろ向きに回すと前転し、前向きに回すと後転するという、予想外な動きを見せます。
実際は、前転はできますが、(人に似せて)前方向にしか曲がらない脚(ももの部分)のせいで後転はできません

後転時は、重力などで脚がまっすぐなままになり腕の回転半径をはみ出るのででんぐり返るまでは至(いた)らず、ちょうど脚をピンと伸ばした腕立て伏せか、バタフライのような状態に陥(おちい)ります(*1*2)。

 長い腕の先を地面に突かせて重い本体を起こすには、回転軸に強大な力(トルク)が必要です(*3)。
おなじみの1/9減速ギア機構がモーターからの回転を遅くしてトルクを9倍に上げていますが、腕が長い分、何かの拍子に本体や持ち手に引っ掛かると(イタタタ…)、てこの原理で強大な逆向きの力が回転軸を止めようとし、ギヤに負担が掛かってガリガリ音とともに噛合せが外れ、修理することもしばしば。


 また、でんぐり返り時の衝撃が激しいので、頭が割れたり、電池が外れたりしないよう、次のような強化緩衝策(かんしょうさく)を立てておくことも、頑丈に作る秘訣(ひけつ)でした。
1) 頭部をロッドとペグでつなぎ留める(フランケンシュタイン?)
2) 頭部に輪ゴムを巻く(ミイラ?)
3) 電池ボックスに輪ゴムを巻く
4) 顔面や後頭部に、タイヤやグロメット(ゴムリング)を取り付ける

 それにしても、今回のロボットは元気いっぱいというか、バッタンバッタンと動きが激しく、音も騒がしいロボットでした。顔面が外れちゃうね!


*1 腕を回しながら、額(ひたい)を床に打ち付けつつ、「申し訳ございません、申し訳ございません」のポーズにも見えましたね。

*2 前転でも後転でも、でんぐり返る条件は[腕の長さ脚の長さ]です。だから、腕を長くするか、脚をもげば(怖い…)後転もするようになりましたね。

*3 長い傘の先っぽで地面に絵を描く時は、短い小枝を使う時よりも、持ち手にかなりの回転力が必要でしょ?


1.3 <ミドルコース『サカアガリン』>



 逆上がりする鉄棒ロボットです。
先月に続き、今月も当時小学2年生のアイデアコンテスト出品作がベースです。(恐るべし2年生…)

 さて、このロボットが逆上がりに成功するまでに、設計上の工夫製作の手順がいろいろありました。
人間の逆上がりとは少し違います。製作を通して、皆さんはいくつ気付けたでしょうか?

1) 周期的に腕と脚(ももの部分)を曲げたり伸ばしたりする機構
 同期した腕と脚の動きは、ずれることなく繰り返されます。
1周期毎に、噛み合わせた脇腹のギアM(腕用)とギアL(脚用)が半回転しては戻るためです。
この周期を決めているのが、腰のロッド3アナ(=ギアM3枚)の回転で、これをクランクにして、脇腹のギアLを往復回転させています。

2) 強靭な腕力と脚力
 てこの原理により、つま先に重たい電池ボックスを付けて脚を曲げるには、強大な力が必要です。
そんな脚も含めて、かかる重力に打ち勝ち、体全体を曲げる腕力は、もっと強力でなければなりません。
その力を生み出しているのが、腰のロッド3アナ(=ギアM3枚)の回転力(トルク)です。

3) 1/27減速機構
 前記で必要なトルクを生むために、1/3減速(ピニオンギアギアM)を3段連ね、モーターの回転数を1/3×1/3×1/3=1/27に落とし、トルクを27倍に増強しています。
最終段でピニオンギアギアM3組並べているのは、伝達トルクを分散させて、ギアの歯を保護するためでしょう。

4) つま先の電池ボックス
 皆さん、足に鉄アレーをくくり付けて逆上がりしますか?
足先が重たそうで、やろうとも思いませんよね。
こんなところに電池ボックスを付けたのは、他に置き場所が無かったからでしょうか?
 そうではありませんね。ちゃんと意図があるはずです。
確かに、脚を持ち上げる時は、かなりのパワーを要するようになりますが、一旦、つま先が頭上の鉄棒より後ろ側に越えると、今度は重力が回転の味方をしてくれるのです。
このとき、脚は十分に曲げた状態ですから、それなりに重たい頭(モーター)と胴体は未だ鉄棒を越えていませんが、先に越えたつま先の電池ボックスが体全体を後ろ側へ引いてくれるのです(*4)。


5) ラチェット付き鉄棒
 いくら強力な腕力があっても、鉄棒をゆるく握っていては体を回転させることができず、懸垂運動がせいぜいです。
手先が滑らないよう鉄棒をしっかり握り、鉄棒(シャフト)自体も回転しないようにしっかり固定することで腕を曲げる力が体を逆上がりさせます
 但し、このままでは、逆さになった後は体を元にゆっくり下ろすことになり、気味が悪いばかりか(*5)、重力の加勢を無駄にして逆上がりを中断してしまいます。
そこで、逆上がりする方向へはシャフトが自由に回転するようにラチェット機構を鉄棒に付けたのです。
このお陰で、勢いよく体を振り下ろして、次回の逆上がりを開始するのに必要な位置まで進めることができるようにもなりました。
土台に設置した補助板も、逆上がりを成功させるのに必要な開始位置を維持する目的です。
本体の調整次第では、不要になるでしょう。

 どうでしょうか。練り込まれた設計思想を感じますね。
オリジナルの2年生作品がどの程度の完成度だったのか、少し気になります…。


*4 胴体とつま先が同程度に重たいとしても、てこの原理により、回転軸(鉄棒)から遠い方の重量物の位置(にかかる重力)がより効きます。

*5 超人的な腕力の体操選手やポールダンサーにも、違和感というか、一種の気味悪さを覚えますが、そんな感じです。


1.4 <ロボプロコース『不思議アイテム(2)』>


 光と音の世界に入って、2ヶ月目です。


 1日目は、“”の続きです。
前回は、楽譜データをRTTTL形式で1曲分丸ごと与えることで自動演奏させましたが、今回は手動演奏です。つまり、電子ピアノですね。

ゲームパッドの16個のボタン(=鍵盤)に任意の音階を割り振り、好きな楽曲を演奏できます。
プログラム上の書き換えだけで済むので、自分が演奏し易いオリジナル鍵盤に仕立てることなど、朝飯前です。


 さて、正しい音程で奏でるには、プログラム上で“ド・レ・ミ…”に相当する記号“NOTE_C4, NOTE_D4, NOTE_E4, …”を使って指示すれば良いので簡単ですが、そもそもマイコンが“ドレミ”で分かるのかという問題があります。

実は分からない(*6)ので、プログラムの転送前(コンパイル時)に、ドレミを音の周波数に置き換えているのです。
例えば、オクターブ4の“ラ”は周波数440Hzなので、記号"NOTE_A4"を数値440に変換しています。
オクターブ5の“ラ”(NOTE_A5)は2倍の880Hz、逆にオクターブ3の“ラ”(NOTE_A3)なら半分の220Hzです。

1オクターブの間には、半音(*7)で数えて12音ありますので、
難しい計算になりますが、音程が半音上がると、周波数は約1.059倍になり、
1オクターブ上がって(半音12個分、1.059を12回掛けて)2倍の周波数になる関係です。

“シ”と“ド”の間には黒鍵がないので半音、周波数が約1.059倍になる関係です。
“ド”と“レ”の間には黒鍵があるので全音、周波数は約1.059×1.059=1.122倍の関係です。
人間にはこんな計算やってられませんね。やはり記号を使いましょう。

 ゲームのキャラクタのように、上下左右ボタンでLEDマトリクス上の十字や任意の表示パターンを動かす毎に異なるを出したり、パッドを振動させたりするプログラムにも触れました。

描画の始点(左上)となる座標(x, y)の値に基づき、パターンが画面の端に当たったかを判定するために、OR表現を用いたif文“if( x<0 || x>5 ) {○○}”を学びました。
これは、「もし、x<0 または x>5 なら、○○を実行せよ」という意味です。

パターンが画面からはみ出ないよう始点の座標(x, y)の値を有効範囲に制限するために、constraint命令を使用しました。

 2日目は、“”を計算で操ります。
既に、直線を描画する方法をいくつか知っています。

<方法1> 1点ずつ座標を指定して、8ドットを順に点灯させる
<方法2> 1コマの絵のように、8×8ドットのパターンとして描画する
<方法3> 上記を洗練し、座標変数(x, y)とfor文を使って実現する


 <方法1><方法2>は、直線を引くだけにしては面倒ですし、変更も大変な作業です。
<方法3>ができるのなら、それは文句なしのスマートな方法ですが、x座標のみを変えながら水平線か、y座標のみを変えながら垂直線を描くのが精一杯ではなかったでしょうか。


斜めに線を引くには、1ドット毎に難しい座標計算が必要そうです。
これを楽にするために、一次関数(中学2年数学)の考え方を導入しました。

x座標とy座標との間にある定まった関係を式で表したもので、例えば、画面の対角線を引く場合は、y=x という関係式を与えます。
yとxの値は常に等しい」という意味ですが、「yはxと同一に変化する」とも読み取れます。
ここで、“for (x=0; x<8; x++) { y=x; }”のようにx値を変化させると、(x, y)(0, 0)→(1, 1)→・・・→(7, 7) と変化しますので、これらのドットを順次点灯すれば良いのです。

y=2x なら、yはxの2倍大げさに変化しますので、斜め線は急峻にそり立ち、
y=0.5x なら、yはxの半分しか変化しませんので、斜め線は緩やかになります。
一次関数のグラフ表現では、斜め線の向きを表す 20.5 を“傾き”と呼びます。
y=-x なら -1 のように、マイナスの傾きも考えられます。
プラスの傾きを上り坂と見なせば、マイナスの傾きは下り坂になります。

 また、y=x+4y=3x-2 のように、最後に定数を足し引きすると、元の y=xy=3x の直線を上下(y座標方向)に数値の分だけ平行移動させた位置に描くことになります。
一次関数のグラフ表現では、直線の上下移動を表すこの定数を“切片(せっぺん)”と呼び、これは x=0 のときのyの初期値のようなものです。

 このように、数学では一次関数の式を y=ax+b(傾きa、切片b)の形で表しますので、プログラムにおいても直線描画に限らず、for文でx値を変化させながらy値を計算する手法(*8)がよく取られます。

<方法3> 一次関数とfor文を使って描画する

と書き直しましょう。

 なお、直線描画に限っては、もっと便利なline命令が用意されていました。

<方法4> 直線の始点座標(x1, y1)と終点座標(x2, y2)をline命令に与える

これを使えば、内部で<方法3>を代行してくれます。

 このように、特にCG(コンピュータグラフィクス)の分野では、誰かが用意してくれた便利な部品プログラム群(*8)を利用するのが当然のことです。
そうせずに、何でも最初から自分で書くのは大変過ぎてやってられません。


 最後に、コンピュータ内部で文字を管理し、表示するための文字コードについて軽く学習しましたが、今回は、テキストに説明している以上のことを割愛します。

 本当に、ロボ・プロは内容が盛り沢山ですね。テキストを見ながら、なるべく曖昧な点を残さぬよう、しっかり復習と課題に取り組んでください。


*6 音楽専用のICチップなら解釈してくれるものもあります。

*7 ピアノの鍵盤で、黒鍵を含めた隣同士の鍵の音程のこと。五線譜や音符に付く#や♭は、半音上げ下げする記号。

*8 yの計算結果が小数になる場合でも、変数yをint(整数)型で宣言していれば自動的に整数に切り捨てられますので、整数のみが許されるCG座標を表すのに便利です。
 <例> 6.25 ⇒ 6、0.81 ⇒ 0

*9 一般に、ライブラリ(library)と呼びます。有用な書物を集めた図書館ですね。


2. 今月の課題

 次回授業日までに完了してください。
 ◎は必須、○は推奨、△は任意です。○△は能力に応じます。

 <スタートアップ/プライマリーコース>
  特にありません

 <ベーシックコース>
  ○ 4面図スケッチ(専用方眼紙)
  ○ 見取図スケッチ(テキスト最終ページ/難しければ写真の模写から)
  ○ 上記授業内容を分かるまで音読する
   (概ね3年生以上/低学年は補助 or クイズ出題形式で)

 <ミドルコース>
  △(難解につきスケッチ免除)
  ◎ 上記授業内容を分かるまで音読する

 <プロフェッサーコース>
  ◎ 上記授業内容を分かるまで音読する(該当するテキストページを見ながら)
  ◎ 下記の何れかで、任意の曲目を演奏し、2日目に披露する(1日目)
   ・[RTTTL_Kaeru]をベースに、RTTTL楽譜データを書き換え、自動演奏
   ・[TonePS2]をベースに、必要に応じて音程割り当てを変更し、手動演奏
  ◎ [MatrixLineTurn]をベースに、for文とline命令を使って十字線を回転させる


3. 今後の授業スケジュール


[東福間]第1・3土
   - 10:30~ ロボ・ミドル
   - 13:30~ ロボ・ベーシック/プライマリ

 9月は9/3, 9/17です。10~12月も原則通りの予定です。


[東福間プロ]第2・4日
   -  9:45~ ロボ・プロ1年目

 9月は9/11, 25です。10~12月は原則通りの予定です。
 9/25欠席者は、9/11 13:00-15:00 を連続受講下さい。


[中間]第2・4土
   - 13:30~ ロボ・ベーシック/プライマリ

 ・9/10 第1回 3F会議室2
 ・9/24 第2回 3F会議室2

 10~12月も原則通りの予定です。


[小倉北]第1・3日
   - 10:00~ ロボ・ベーシック/プライマリ
   - 13:00~ ロボ・ミドル
   - 15:00~ ロボ・ベーシック/プライマリ第2部

 ・9/ 4 第1回 5F小セミ
 ・9/18 第2回 5F小セミ

 10~12月も原則通りの予定ですが、11月はムーブイベントの為、
 代替施設『商工貿易会館(シティプラザ)』での開催となります。


4. ひと言

 お盆を如何お過ごしでしたか? 我が家では、帰省(大分県)の道中に阿蘇方面を旅行するのが毎年の恒例になっておりますが、今年はかの震災があり、道路寸断の懸念から南阿蘇まで足を伸ばすのは憚(はばか)られました。
 しかし、微力ながら、熊本の観光復興に貢献したいとも思います。かくして、阿蘇山の北方(小国町~産山村)で寝泊りすることになるのですが、訪れるキャンプ場から牧場、町外れの商店主まで、「客足がなかなか回復しない」と口々にこぼしていました。
 年間で最もピークとなるはずの盆休み期間とて、どこも賑わっているとまでは言えませんでした。私が心理的に敬遠してしまった南阿蘇周辺は、もっと苦境に立たされていることが想像に難くありません。
 例年通り立派に、高速道路の無駄な渋滞に嵌(はま)りながら、複雑な心境で大好きな熊本を離れました。


東福間・中間・小倉北教室 佐藤

2016年7月28日木曜日

7月授業内容

1.7月授業内容
2.今月の課題
3.今後の授業スケジュール
4.お知らせ


1. 7月授業内容


1.0 <スタートアップ>


 割愛します。


1.1 <プライマリーコース『ロボダック』>



 割愛します。





1.2 <ベーシックコース『ウォーカータクシー』>


 2015年7月のミドルコースで登場した人力車ロボットです。推進手段は二足歩行です。

 交互に前後する二足で前進するには、前→後ろへ移動する足で地面を蹴(け)り、後ろ→前へ移動する足はなるべく地面と干渉しないような方策が必要です。
両足が等しく地面と接触していると、前進する力と後退する力が拮抗(きっこう)し、その場でモジモジするだけです。

 二足歩行ロボットには、2015年4月の『ぐるぐる進む君』がありました。
これも、1日目ではモジモジ君に過ぎませんでしたが、2日目に重心制御を取り入れることで、両足が接地したまま摺(す)り足をすることに成功しました。


 今回のロボットは、側面の上下2本のクランクが常に同じ角度を向きつつ(同位相)回転することで、脚(ロッド15アナ)を垂直に保ったまま円運動させています(*1)。

左右の脚では、180°ずらした角度(逆位相)のために高低差が激しく変化しますので、片足ずつ浮かせる方式と思いきや、両足が常に接地し(*2)、スムーズに歩きません
(微妙に前進する場合は、たまたま前進に有利な重心移動や摩擦が効いています)

また、片足を上げた分だけそちらへ大きく傾くので、倒れやすく不安定です。

 これを片足ずつ浮かせる秘訣(ひけつ)が、左右両輪を付けた“リヤカー”です。
ただ牽引(けんいん)しているだけではなく、リヤカー両輪+片足の3点支持を実現しています。
(二足歩行ロボットとしては、ちょっと反則技のような気もしますが…)

 物体は、3点以上で支持することで、姿勢を安定に保てます
カメラ用の三脚や三輪車のほか、自転車やバイクが停止時につく足やスタンドも同じ理由ですね。
リヤカーをつなぐと、胴体を直立させたまま片足ずつ持ち上げ、快調に前進歩行するようになりました。

中には、胴体を寝かせて頭部をタイヤで支え、滑らないよう工夫した脚を回して進む独自の改造もありましたが、これも3点支持です。


3点支持によらないアイデアとしては、脚の向きが変化しない平行リンク(*1)の性質をうまく利用し、両脚の位相を揃えて回し、寝かせた胴体の底面(背中)を地面に付かせたり、水平に浮かして少しだけ前に運んだりしながら進むアイデア(*3)が見られました。


さらには、1日目の二足歩行ロボットの足裏をタイヤで支えただけで、後ろへ運ぶ側のタイヤを止めたまま、前に運ぶ側のタイヤだけを転がし、しっかり歩いて行く不思議なロボットも出現しました。
本来は前後に等しく自由回転するはずのタイヤが、重心や摩擦力のバランスの崩れによってどちらかに多く回る現象は珍しくありませんが、ここまで完全に停止⇔回転を切り替えることは難しく、講師陣3名を唸(うな)らせた素晴らしい発見でした(*4)。

 最後は牽引力を競うべく、長机を傾けて、上り坂に挑戦してもらいました。
足裏がプラスチックのままでは滑りやすく、背が高いと後方へ転倒しやすいので、胴体を寝かせたタイプが有利でしたが、これも直立二足歩行ロボットの難しさを物語っています。



*1 平行リンクと呼ぶ機構で、長方形が潰れて平行四辺形になるように、リンク外形を変えられます。スペースワールドのラッキーバスにも使われています。

*2 片足では重心の真下(両足の中間点)を支えられないので、反対の足が接地するまで傾きます。シャフトを横に通すなど、足裏を内側に広げると、片足でも立てるようになります。

*3 先月の『がたごとレスキュー隊』の4脚を全て同じ向きに揃えたロボットに相当。

*4 胴体(タイヤ)の左右への傾きと重心移動による、左右タイヤの回転(軸)摩擦力の差によるものと思われます。上り坂でも後退しないほどの停止トルクを得るには、2015年12月の『ロボフィッシュ』で学んだラチェット機構を用いれば良いでしょう。


1.3 <ミドルコース『シュート君』>


 ロボット教室カリキュラムとして初登場のキックロボットです。
当時小学2年生のアイデアコンテスト出品作がベースです。(マジでスゴイ…)


 本作品は、モーター1本の正⇔逆回転で、下記をやってのけます。
A) 腕 : 振り   ⇔ 振り(戻し)
B) 膝 : 伸ばし  ⇔ 曲げ
C) 脚 : 蹴り   ⇔ 引っ込め
D) 胴体: 右ひねり ⇔ 左ひねり(戻し)

この動作を語る上で、3月の『ロボアーム』を外せません。
これらの動作は、自動車ロボットのモータータイヤのような固定の連動関係ではなく、バイクの加速(タイヤの回転)とウイリー(前輪の浮き上がり)のような、負荷の軽い順に可動域を使い果たす関係です。

要は、「回し易いやつから回せるだけ回しちゃおう」と、モーターの力が次々と逃げ道を探すのです。

ロボアーム』では、
E) ハンド: 掴み   ⇔ 放し
F) アーム: 持ち上げ ⇔ 降ろし
G) 本体 : 右旋回  ⇔ 左旋回
動作順“逆再生”されなかったり、そもそも曖昧に同時発生したりしました。
負荷の大小関係が(重力を見方にするか敵にするかで)逆転したり、はっきり定まらなかったりする場合の現象です。

シュート君』では、A~Dの動作がいずれも一瞬で完了するので、これらの順序(つまり負荷の大小)にあまり気を配らず、むしろ同時動作した方がキッカーとして様になると考えて設計しているのでしょう。

 大事なことは、どの動作にも可動範囲(限界)を定めていることです。
そうでなければ、腕や胴体が360°回り続ける化け物になってしまいます(*5)。
いましたよね? 背中のペグを見落として、上半身だけ高速スピンする妖怪が…。



 2日目の最後に、パーツでボールとゴールを作って、2人ペアでPK戦をしました。
スイッチを正逆に切り替えながらも、可動限界があるので入れっ放しにならないよう、スライドスイッチとタッチセンサー、輪ゴムを上手く利用したコントローラーの設計も秀逸ですね。


*5 本当は、Aの腕自体に回転限界はなく、B・C・Dの制限から決まります。Aは、モーター(胴体)に対するモーターシャフト(背骨)の回転量だけで決まり、モーターシャフトの回転を合同で消費するB・C・Dとは異なります。地面に対して、胴体Dと一体のモーター自身が回転するため、理解を難しくしています。


1.4 <ロボプロコース『不思議アイテム(1)』>


 3ヶ月間のオムニホールロボットを終え、新しいテーマに入りました。
1ヶ月目は、マイコンの出力先として、モーターではなく、光と音を出してみます。


 1日目は“”です。8x8の赤色LEDマトリクスを制御して、ドット絵やアニメーションを試しました。
自らの手でCG(コンピュータグラフィクス)に触れた瞬間ではなかったでしょうか。

 点灯・消灯させるドットを選択するために、中学数学のXY座標系の概念を学び、座標を変えながら繰り返し点灯・消灯する(のを楽にする)ために、for命令文を学びました。
for(i=0; i<=2; i++) {○○}”と書けば、変数iの値が 0, 1, 2 と変わりながら○○を3回実行し、“for (i=10; i>0; i=i-5) {○○}”なら、i = 10, 5 の順に2回しか○○を実行しませんよ。大丈夫でしょうか。
ナイトライダー(*6)風にも簡単に表示できましたね。


 横1ライン分の8つの点を8桁の2進数(01001001など)で表し、これを縦8つ分渡すことで画面表示してくれる関数(*7)を使って、パラパラアニメも制作できました。
2進数01001001に代わり、10進数73としても、16進数49で与えても同じ絵になります。
2進数しか扱えないマイコンへ転送する前(*8)に、01001001に変換されるからです。

 つまるところ、10進数(0~9)は人間に好都合な表記法でしかなく、8本足の火星人なら8進数(0~7)を使うかもしれないのです。
16進数(0~F)というのは、2進数4桁分をちょうど1桁で書けるので、慣れた人には楽なのです。
8進数も、1桁で2進数3桁分なので、コンピュータの分野ではよく使われます。


 2日目は“”も出します。
圧電スピーカー(*9)をつないで、人間の指示に反応できるようタッチセンサーも2個つなぎます。

 タッチセンサーの押下状態を判断してLED表示や音を変えるために、if文を使いました。
一方を押すとカウントアップ、他方を押すとカウントダウン、カウント10になるとメロディ演奏など、「○○なら△△する」という条件付き実行には、“if (○○) {△△}”と書きます。

カウント変数iの値が10, 20, 30, …の時に真になる条件文の書き方は3通りありました。
<初級> if(i==10){動作;} if(i==20){動作;} if(i==30){動作;} …
<中級> if(i==10 || i==20 || i==30 || …){動作;}
<上級> if(i%10 == 0){動作;}

タッチセンサーが押される毎にドット絵の表示位置を変え、合わせて音を出せば、これはもう、ゲーム中のキャラクタ移動ですね。

 さて、本Arduino環境では、単音ながら、RTTTLフォーマット(*10)による楽譜データを与えて任意のメロディを演奏できます。
次月1日目のテキストに詳細が解説されていますが、RTTTLデータは、"曲名デフォルト設定音符列" の3部で構成されます。
スーパーマリオがコインをゲットするような音は、"coin:d=4,o=4,b=200:16b6,8e7" というデータで与えられています。

デフォルト設定 "d=4,o=4,b=200" では、4分音符、オクターブ4、テンポ200が指定され、音符列において特に指定しない限り、この設定が適用されます。

音符列 "16b6,8e7" は、16分音符オクターブ6のシ、8分音符オクターブ7のミ、の順に鳴らします。即ち、デフォルト設定 "d=4,o=4" は全く効いていません。
ここで、音符列を "c,d,e,f,g,a,b,c5" とだけ記述すると、4分音符で、オクターブ4から“ドレミファソラシド”と演奏されます。
ソ#(ラ♭)は "g#"、休符は "p" で表します。付点音符(1.5倍の長さ)は、"c." のように、後に"."を付けます。

 2ヶ月目は、音階と周波数の関係や、一次関数のグラフ描画によるCGの基礎を学び、ゲームパッドで光と音を自在に操るなど、ゲームプログラムの要素を掘り下げます。


*6 人工知能を搭載した喋るスポーツカーが犯罪捜査員マイケルと共に様々な事件を解決するアメリカの1980年代のアクションドラマ。知らない人はYouTubeで。

*7 決まった手順の命令群を1つにまとめて名前を付けたもの。その名前を1回呼ぶだけで複数の命令をまとめて実行してくれるので、プログラムが簡単になる。手続き、サブルーチンとも呼ばれる。

*8 転送してあげる方のPC内部でどう処理されるかは少し難しいので割愛しますが、2進数しか扱えない点は変わりません。

*9 普通のスピーカーがアナログ信号(音声・音楽)を再生するするのに対し、圧電スピーカーは、デジタル信号を省電力で音に変換する作用に長けています。いわゆる「ピッ」「ピー」「ピロピロ…」というようなアラーム音ですが、昔のゲーム機のような素朴な演奏もできますよ!

*10 Ring Tone Text Transfer Language(着信音文字列転送言語)の略で、ノキア社が携帯電話の着信メロディ楽譜を記述するために開発した書式。
https://en.wikipedia.org/wiki/Ring_Tone_Transfer_Language


2. 今月の課題

 次回授業日までに完了してください。
 ◎は必須、○は推奨、△は任意です。○△は能力に応じます。

 <スタートアップ/プライマリーコース>
  特にありません

 <ベーシックコース>
  ○ 4面図スケッチ(専用方眼紙)
  ○ 見取図スケッチ(テキスト最終ページ/難しければ写真の模写から)
  ○ 上記授業内容を分かるまで音読する
   (概ね3年生以上/低学年は補助 or クイズ出題形式で)

 <ミドルコース>
  △(長尺につきスケッチ免除)
  ◎ 上記授業内容を分かるまで音読する

 <プロフェッサーコース>
  ◎ 上記授業内容を分かるまで音読する
  ◎ [MatrixSprite3/4]をベースに、5コマ以上の絵でアニメを作成し、家族と教室に披露する(1日目)
  ◎ [MatrixSpriteMove2]をベースに、4x4~6x6ドットのキャラクタを画面からはみ出ないよう左右(または上下に)移動制御(1日目)

   《ハイレベル挑戦》限界以上に移動させようとするとエラー音(メロディ)


3. 今後の授業スケジュール


[東福間]第1・3土
   - 10:30~ ロボ・ミドル
   - 13:30~ ロボ・ベーシック/プライマリ

 8月は7/30, 8/20です。9~11月は原則通りの予定です。


[東福間プロ]第2・4日
   -  9:45~ ロボ・プロ1年目

 8月は8/7, 28です。9~11月は原則通りの予定です。


[中間]第2・4土
   - 13:30~ ロボ・ベーシック/プライマリ

 ・8/ 6 第1回 2F会議室1
 ・8/27 第2回 3F会議室2

 9~11月は原則通りの予定です。


[小倉北]第1・3日
   - 10:00~ ロボ・ベーシック/プライマリ
   - 13:00~ ロボ・ミドル
   - 15:00~ ロボ・ベーシック/プライマリ第2部

 ・7/31 第2回(7月)
  10:00~ 5F小セミ
  13:00~ 5F小セミ
  15:00~ 5F小セミ

 ・8/ 7 第1回(by 八幡東教室 中野先生)
  10:00~ 5F小セミ
  13:00~ 5F小セミ
  15:00~ 5F小セミ

 ・8/21 第2回
  10:00~ シティプラザ501会議室
  13:00~ シティプラザ501会議室
  15:00~ シティプラザ501会議室

 8/21は代替施設『商工貿易会館(シティプラザ)』での開催となります。
 9~11月は原則通りの予定です。


4. お知らせ


●オリジナル電子工作講座(保護者同伴の小3も受付けます!)

 8/22(月)に空席あります。保護者様の同伴を条件に小3も受付けます。
 電子工作・回路学習に欠かせないデジタルマルチテスターをプレゼント!

【対象】
 ロボット/プロ/理科実験教室に通う小3~高校生 1日8組16名
 (保護者同伴可、小3は同伴必須)

【日時】下記いずれか一日
 ・8/10(水) 9:30~15:00 満席御礼
 ・8/22(月) 9:30~15:00 空席あり

【会場】
 北九州イノベーションギャラリー(KIGS) 工房(スペースワールド駅 徒歩5分)

【工作名/タイトル】
 『RCドレミ ~限定版~』/「鉛筆一本で音と光を操ろう!」


【内容】
 電子部品と発振回路の原理を実験を通して学び、身近な物をオルガン鍵盤にしてしまうガジェットを製作して遊びます。

【参加料】
 7,500円(受講料5,400円+材料費2,100円)

【講師】
 中野 司・佐藤 誉夫

【申込方法】
 メールにてお申込み下さい。

【申込条件】
 ・原則として、8月お引落し額(9月分)に加算して徴収させて頂きます。
 キャンセル・欠席により空席が発生した場合は返金できません。
 (キットと製作テキストのみお渡しします)
 ・学習の場につき、同伴者は保護者1名のみ(小4~任意・途中退場可)とし、受講生以外のお子様はご遠慮下さい。


東福間・中間・小倉北教室 佐藤

2016年6月29日水曜日

6月授業内容

1.6月授業内容
2.今月の課題
3.今後の授業スケジュール
4.お知らせ


1. 6月授業内容


1.0 <スタートアップ>


 割愛します。


1.1 <プライマリーコース『アルペンくん』>



 割愛します。







1.2 <ベーシックコース『がたごとレスキュー隊』>


 救助ロボットです。


1日目では、何の変哲もなさそうな4輪車に留まりましたが、車体底面の地上高(自動車用語でロードクリアランス)が低いため、少しの段差で引っ掛かってしまい、がたごと道はとても無理のようですね。
それでも、ちょっとした工夫があるのです。それはスピードが“遅い”ことです。

 ギアボックスをよく観察してみましょう。
モーター軸のピニオンギア(歯数8)が先ずベベルギア(歯数24)を回し、続いてベベルギアと同軸(つまり等速)のピニオンギア(歯数8)がギアM(歯数24)を回しています。
タイヤはこのギアMと同軸(等速)です。

歯数8のギアが歯数24のギアを回す構成が2段ありますので、1段目で1/3に減速、2段目でさらに1/3に減速することになり、モーターの回転を1/3×1/3=1/9に減速してタイヤを回しています。
つまり、モーターが9回転してタイヤがやっと1回転する遅さです。

 遅いだけなら、何のメリットがあるのでしょう?
実は回転する力(トルク)が9倍になるという恩恵があるのです。
試しに、タイヤを外したシャフトを手でギュッと摘まんでみてください。
大人でも止められない程に強力ですよ。レスキュー隊として頼もしい力強さが準備できました。


 2日目では、ロードクリアランスの問題を解決します。
もっと大径のタイヤを装着できればよいのですが、タイヤLで最大ですので、代案が必要です。
そうです、タイヤSをクロールする手のように装着するのは、瞬間的に地上高を上げる効果も狙っているためです。
バタバタと騒々しいですが、これで多少の凹凸は乗り越えられるようになりました。


あとは、4脚の取り付け方向ですね。
4脚とも揃えるのか、左右は揃えて前後でずらすのか、全てを90°ずつずらすのか。
後者ほど、いずれかの脚が地面を掻いている期間が長く、推進効率に優れそうですが。


 最後の競技は、がたごとレース!
がれきに見立てた木材を敷き、成功率20%の難関コースを乗り越えて救助に向かえるかどうかを競います。


丸太を前に立ち往生し、脚がもげるなど、「救助隊が必要な救助隊」が多い中、4脚の向きを全てずらしたロボットの成功が目立ちました(*1)。

4脚とも揃えたロボットでは、どの脚も着地していない間に、せっかく乗り上げた丸太を底面で滑り下りてしまいました。

左右または前後の2脚ずつ揃えたロボットでは、丸太に乗り上げて傾いた胴体をさらに傾かせ、転覆するか、でんぐり返っていました。


 ただ、路面の起伏や摩擦状況により最適な構成が変わり得ますので、脚を揃えるのが常に不利と思わないようにしてください。
激しい凹凸を乗り越えるだけなら、4脚一斉に胴体を持ち上げた方が有利のはずです。
その後、胴体着地する間に滑り落ちないよう工夫すれば最強かもしれません。


*1 胴体と干渉(かんしょう)しないようクリアランスを確保しつつタイヤLに換装(かんそう)するなど、独自の工夫を凝らして走破した人もいました。


1.3 <ミドルコース『プログラミングカー』>


 “プログラミング”と“カー”にそそられます。
“カー”だけに製作も理解も難しくはありませんが、生みの親で、アイデアコンテストで最優秀賞に選ばれた当時小学6年生に脱帽です。


 他のロボットでも、本体の製作時に動作をプログラミングする要素はありますが、本体(ハードウェアプログラム(ソフトウェア)媒体を明確に分離した点で、唯一無二のロボットです。

 プログラムとは何でしょう。一連の動作や演目などの手順(表)ですね。
本体の設計を変更することなく、プログラムだけで動作を決定できる利点があります。
ゲーム機やアプリのアップデート等が最たる活用例ですね。
コンピュータ類に限らず、テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、炊飯器まで、現代の殆どの電気製品がプログラムに則り動作しています。

 本ロボットのプログラム媒体は、赤いロッドを繋ぎ合わせた一本の棒で、その幅(1~3本分)により、右折・直進・左折を指令します。
走行用モーター動力をプログラムロッドの送り用ローラーにも分配しているところがナイスです。

黎明期のコンピュータも、パンチカードと言って、無数のパンチ穴を開けた何十メートルもの紙を送ってプログラムやデータをセーブ・ロードしていましたが、その様を彷彿とさせます。
また、ロッドを円形に組めば無限ループを実現でき、永遠とジグザグ走行や8の字走行を繰り返すこともできます。


 2日目最後の競技に、三角コーンやテープで指示されたジグザグコースを無事に完走するプログラムを設計してもらいました。

このとき、試行錯誤を重ねながら仕上げるのも現実的な成功方法なのですが、計算によって一発成功を狙う科学的方法も追求して欲しいと思い、1日目に余力のある人に挑戦状を掲げました。


【お題】
 ロッド1穴分(約1cm)送る毎にロボットが何cm進むか?(小数第1位まで)
ただし、ロッドを送るタイヤS直径を38mm、本体を推進させるタイヤL直径を51mmとする。

【解答】
 タイヤSとLの1回転あたりの移動距離(変位)の比は、円周長の比であり、これは直径の比に等しく、38:51である。
ここで、ギア構成により、タイヤLの回転数はタイヤSの3倍である。
よって、タイヤLによる変位は、タイヤSに比して 3×51/38≒4.026倍となるので、
本ロボットは、ロッド1穴分(約1cm)あたり約4.0cm進む

 実際は、各所のスリップの影響により誤差が出ますが、例えば、55cmのロッドでは220cmのコース取りをプログラミングできるという“アタリ”が付けられるようになり、最初から成功に近づける可能性が高まるのです。

算数/数学が得意な人は、円周率3.14やπ(パイ)を持ち出して面倒な計算をしても同じ答が出ることを確認し、比を用いた考え方を深めてください。


1.4 <ロボプロコース『オムニホイールロボット(3)』>


 オムニホイールロボットの3ヶ月目、最終月です。

 知的ロボットに必要な「感じて」「考えて」「動く」機能のうち、先月までは「考えて」「動く」だけでした。
いや、「考える」といっても、定めたプログラム通りに動くだけで、せいぜい次の動作に移行する秒数を計っているだけでした。
想像してみてください。いくら“脳ミソ”があっても、外界との接点が無ければ(目も耳も鼻も触覚さえも!)、意識は闇の中…。息が詰まりそうですね。

 1日目では、「感じる」触覚を与えます。
丸い本体の前部(頭部?)に左右のタッチセンサーを取り付け、そこから針金(触角?)を2本伸ばします。まるでテントウムシですね。
針金に何かが触れると、タッチセンサーがONになって…、どうなる?
それはプログラム次第ですね。ここが本コースの面白いところです。

右の触角に触れるとちょっと後ずさり、左の触角に触れると旋回するなど、自由に設計できます。
これだけでも、ロボット掃除機を想わせる動きになります。
どうです?あのスゴイ家電の動作も、こんな感じで実現できてしまうのですよ!
自ら判断して動いてくれるので、生物のような賢さや可愛らしさが出てきます。

 これを実現するプログラミング要素を学びました。
もし、○○だったら△△して、そうでなければ××する”ような判断と行動のルールを与えるもので、“if ○○ { △△ } else { ×× }”の形式で記述します。
条件分岐といって、プログラムには大切な要素です。
これがなければ、ゲームソフトも紙芝居がせいぜいです。


 最終日の2日目は、ラジコン操縦プログラムを転送して、「考える」賢さをコントローラ操縦者に委ね、パイロン走行や『恐怖の鉄橋渡り』、しまいにサッカー対戦など、教室ロボカップを開催して走らせ回りました。



この過程で、プログラムの条件分岐を使用して、高速走行モードに入るボタンが決められていることを悪用(?)して、パラメータを改造したり、さらに禁断の“スピードリミッタ解除”にまで及んだ人もいましたが(*2)、机上では速すぎて落下の恐怖が付きまといましたね(*3)。

 以上、3ヶ月にわたり、オムニホイールの走行原理やプログラミングの基礎を学びました。
特に、同じボタンやタッチセンサーでも、押されてどう反応するかはプログラム次第であるという点が、従来のロボット教室パーツにはない新鮮な体験だったと思います。
次回以降のテーマでも、マイコンに様々な判断と命令を担わせて、面白いマシンを製作して参りましょう。


*2 実際の自動車でも、そういうことが(やろうと思えば)できます。エンジン/モーターの最大パワーは変わらないものの、アクセル操作に対する応答特性を変える走行モード切替が付いている車もあります。

*3 実際、落下→分解→修理が続出しました。反省…。


2. 今月の課題

 次回授業日までに完了してください。
 ◎は必須、○は推奨、△は任意です。○△は能力に応じます。

 <スタートアップ/プライマリーコース>
  特にありません

 <ベーシックコース>
  ○ 4面図スケッチ(専用方眼紙)
  ○ 見取図スケッチ(テキスト最終ページ/難しければ写真の模写から)
  ○ 上記授業内容を分かるまで音読する
   (概ね3年生以上/低学年は補助 or クイズ出題形式で)

 <ミドルコース>
  △(長尺につきスケッチ免除)
  ○ ロッド1穴分(約1cm)送る毎にロボットが何cm進むか計算する(1日目)
  ◎ 上記授業内容を分かるまで音読する

 <プロフェッサーコース>
  ◎ 上記授業内容を分かるまで音読する
  ◎ サンプルプログラム[Sensor3]をベースに、テキストp.23フローチャートのアルゴリズムを実現する(1日目)


3. 今後の授業スケジュール


[東福間]第1・3土
   - 10:30~ ロボ・ミドル
   - 13:30~ ロボ・ベーシック/プライマリ

 7・9・10月は原則通り、8月は7/30, 8/20の予定です。


[東福間プロ]第2・4日
   -  9:45~ ロボ・プロ1年目

 7・9・10月は原則通り、8月は8/7, 28の予定です。


[中間]第2・4土
   - 13:30~ ロボ・ベーシック/プライマリ

 ・7/ 9 第1回 2F会議室1
 ・7/23 第2回 2F会議室1

 7・9・10月は原則通り、8月は8/6, 27の予定です。


[小倉北]第1・3日
   - 10:00~ ロボ・ベーシック/プライマリ
   - 13:00~ ロボ・ミドル
   - 15:00~ ロボ・ベーシック/プライマリ第2部

 ・7/ 3 第1回 ※部屋変更
  10:00~ 5F小セミ
 ※13:00~ 4Fサポータールーム
 ※15:00~ 4Fサポータールーム

 ・7/31 第2回
  10:00~ 5F小セミ
  13:00~ 5F小セミ
  15:00~ 5F小セミ

 プライマリは幼児向け6ヶ月コースです。
 7月はムーブフェスタの為、7/3, 31です。7/15はありません!
 8月は原則通り8/7, 21ですが、8/21は代替施設『商工貿易会館(シティプラザ)』での開催となります。
 9・10月は原則通りの予定です。


4. お知らせ


●全国大会(既報)

 6月授業でベーシック・ミドルコースのアイデアコンテスト全国大会の案内冊子を配りました。
オリジナルロボットを考案し、7/21(木)九州本部必着にて、所定の応募用紙・プレゼン動画(3分以内)を提出します。
ベーシック・ミドル部門別で選抜しますので、ほぼ1回ずつのチャンス!
何人か試作動画を送ってくれ、アドバイスもしております。有志は果敢に挑戦して下さい。

 8/20(土)に東京大学で開催の第6回ロボット教室全国大会は、生徒さん・ご家族を優先に、下記HP上で観覧申込みもできます。7/4(月)正午~受付開始です。

http://kids.athuman.com/robo/event/convention/2016/


●オリジナル電子工作講座

 八幡東教室の中野先生と協力し、ロボット教室→プロコースの間を繋ぎ、コンピュータ制御の基礎となるデジタル回路を学べる電子工作講座を開講します!
 先ずは年に数回の不定期開催とし、来年より定期のシリーズ講座化を目指します。

【対象】
 ロボット/プロ/理科実験教室に通う小4~高校生 1日8組16名(保護者同伴可)

【日時】下記いずれか一日
 ・8/10(水) 9:30~15:00
 ・8/22(月) 9:30~15:00

【会場】
 北九州イノベーションギャラリー(KIGS) 工房(スペースワールド駅 徒歩5分)

【工作名/タイトル】
 『RCドレミ ~限定版~』/「鉛筆一本で音と光を操ろう!」


【内容】
 電子部品と発振回路の原理を実験を通して学び、身近な物をオルガン鍵盤にしてしまうガジェットを製作して遊びます。

【参加料】
 7,500円(受講料5,400円+材料費2,100円)

【講師】
 中野 司・佐藤 誉夫

【申込方法】
 7月授業でチラシを配布し、7/20~メールにて募集、7/27決定(抽選)します。
 ご反響メール歓迎します!

【申込条件】
 ・原則として、8月お引落し額(9月分)に加算して徴収させて頂きます。
 キャンセル・欠席により空席が発生した場合は返金できません。
 (キットと製作テキストのみお渡しします)

 ・別途、KIGS主催イベントとしても実施予定ですが、KIGS決定に則り参加料が異なります。(一般参加の公平性のため、ご案内しません)
 今回の講座(限定版)は、内容・部品においてKIGSイベントと差別化を図っており、電子工学の道に目覚める運命(!?)の生徒さんに強くお薦めします。

 ・学習の場につき、同伴者は保護者1名のみ(任意・途中退場可)とし、受講生以外のお子様はご遠慮下さい。


●TV出演情報

 プロコースのアドバイザー 千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター所長 古田貴之先生がTV出演される予定です。是非ご覧下さい。

 7月3日(日) 21:00~23:09 フジテレビ系列「Mr.サンデー」
http://www.fujitv.co.jp/mrsunday/index.html


東福間・中間・小倉北教室 佐藤

2016年5月31日火曜日

5月授業内容

1.5月授業内容
2.今月の課題
3.今後の授業スケジュール
4.ひと言


1. 5月授業内容


1.0 <スタートアップ>



 割愛します。
写真のギアトレーンは、生徒さん自身による、自動車を増速(テキスト設計の減速比1/9から緩和)させた改造例です。
どちらが速く走るか、分かりますか?


1.1 <プライマリーコース『ロボコング』>











 割愛します。


1.2 <ベーシックコース『ロボクリーン』>


 おそうじロボットです。
90°ずつ向きをずらした9本の赤い“ブラシ”を高速回転させる様がにくいですね!
吸引こそしませんが、あのロボット掃除機『ルンバ』を彷彿(ほうふつ)とさせます。


 掃除機として、大事な工夫点があります。
ブラシは高速回転させたいが、本体の走行スピードは…?
疾走(しっそう)されては困るので、ゆっくりタイヤを回さなくてはなりませんね。
この相反する要求をどうやって1つのモーターで実現するかです。

部品配置は、モータータイヤブラシ の順に並んでいます。
回転速度は、速い遅い速い です。
つまり、モーターを一旦減速してタイヤを回した後、増速してブラシに伝える構成が必要であり、それが筐体(きょうたい)の側面に並んだ大小6枚のギアの役割なのです。

3連のピニオンギア(歯数8)がタイヤと同軸のギアL(歯数40)を回すので、1/5に減速されます。
その後、ギアM(歯数24)を経由してブラシと同軸のピニオンギア(歯数8)を回します。
途中のギアMは気にせず(*1)、ギアLピニオンギア と考えて、5倍の増速になります。
つまり、1/5×5=1で、モーターと同じ回転数(等速)に戻してブラシを回しているのですね。


 2日目最後の競技は、ガチンコおそうじ対決!
対向させた2体の進路上に、小さく丸めた紙片を散りばめ、「よーいドン!」でゴミの争奪戦(!?)です。
両者がぶつかり、動かなくなった時点で内部に取り込めたゴミの数を競います。

皆さん、対戦になると燃えるのよね~。
「インチキ!」「フライングした!」「約束と違う!」だの、レフェリーがいないと勝負が付かず大変です。
時間いっぱい改造に勤(いそ)しむ人もいて、なかなか決勝戦までたどり着きませんでした。


 このロボットで苦心するのは、赤いブラシが(当然に)固いプラスチック部品であり、柔軟性がないので、筐体との隙間にゴミが挟まってブラシが止まりやすいことです。
高速回転(増速)させる分、回転力(トルク)が弱いので、たやすく停止します。

この問題を解決しようと、すばらしいチャレンジも見られました。
ブラシの毛(クロスジョイント)が固いのは仕方がないので、シャフトに“半固定”し、毛一本一本の回転力を弱めるアイデアです(*2)。


1) クロスジョイントをシャフト(十字形断面)の回りに固定するのではなく、自由にぶら下がるよう、十字穴ではなく丸穴に通す
2) クロスジョイント同士が密着するよう、ブッシュやグロメットで隙間を埋める

これには、
・詰まらない限り、全ての毛がシャフトと一緒に回転する
・詰まった毛だけ止まり、ブラシ全体の回転を止めない
という設計思想がしっかり体現されています。

肝心のゴミ取り性能は、時間内では今一歩でしたが、何か問題に直面した時、限られた部材(キット)の中でも何か解決方法がある」という好例です。



 他には、毛として、回転シャフトに輪ゴム結束バンドをくくり付けてはどうでしょう。
内部の汚れが問題になるほどゴミが取れてしまうかもしれませんよ。


*1 ギアMを気にして計算しても、40/24×24/8=40/8=5 と同じです。間にギアMを挟んでいる理由は、回転方向と位置を調整するためです。

*2 スリップトルク(滑り摩擦力を利用した回転力伝達)や、トルクリミッター(回転力制限装置)呼ばれる機械要素です。


1.3 <ミドルコース『アメンロボ』>


 アメンボのような動きで進みますが、推進原理は異なります。
ミドルコース随一と言っていいくらい、突き詰めれば高度な学習テーマに満ちた、難しいロボットです。

 4脚キャスター付き椅子のように、X字に交差させたロッドの先端4箇所に、自在に向きを変えるタイヤSを取り付け、ロッドの交差点に本体を載せています。

 1日目では、モーターで回転するクランク機構(*3)により、ロッドのX字を閉じたり開いたりする動きを実現しました。
製作はこれでほぼ完成なのですが、タイヤSはその向きがX字の開閉に合わせて阿波踊りの手先のように自在変化するだけで、一向に進む気配がありません。
どうしたものでしょう。2日目までの課題にしてみました。

 よく観察すると、タイヤは向きを変えているだけでなく、少し転がっては逆方向に戻る動きも見られますので、学習経験を生かして、
ラチェット機構により回転を一方向に制限してやればいい」
というアイデアもありますが、前進させるまでには至らないようです(*4)。


 2日目のテキストを配り、前輪同士と後輪同士をくくるように2本の輪ゴムをキャスターの根元に掛けました。
するとどうでしょう。輪ゴムがキャスターを内側に引っ張ることで、タイヤの向きが前後方向に“ほぼ”揃いました

スイッチを入れてみると、1日目が嘘のようにスイスイ進みます。
X字の開閉に合わせて、床面との摩擦により、前後輪とも、ハの字平行逆ハの字の形を繰り返します。

X字を開く力は、左右両輪を前方に向かって開かせ(逆ハの字)、
特に後輪(*5)が平泳ぎで水を(スケーティングで雪や氷を)掻くように、推進力に変換されています。

X字を閉じる力は、左右両輪を前方に向かって閉じさせ(ハの字)、
特に前輪(*5)で地面を抱き込んで後方へ追い遣(や)るように、推進力に変換されています。

輪ゴムの弾性力により、
(1) タイヤを前後方向に緩やかに揃える
(2) 地面との摩擦力でタイヤの向きが変化するのを少しだけ許す
ことが功を奏しているのです。

 実際は、ここに書く程に簡単ではなく、X字リンクの歪みやタイヤの摩擦からくる開閉の重たさ、輪ゴムの強さ(*6)に起因して、推進させるまでに苦労し、競技する余裕もない難題でした。

 ラチェットは使いませんが、タイヤが後ろに転がる瞬間があるようなら、それを阻止することで推進効率が上がるかもしれません(*7)。


*3 回転軸の回りで円形運動する別の回転軸をジョイント(関節)とするリンク機構で、回転運動⇔往復運動を変換する。手回しハンドル、自転車のペダル、ピストン式エンジンが主な利用例。

*4 過去に考案した生徒さんがいましたが、そもそもタイヤの向きがバラバラなので失敗しました。

*5 X字の開閉によってキャスターが前方へ運ばれる方。

*6 輪ゴムが弱ければタイヤの向きが定まらず、強ければモーターの力負けで停止します。

*7 下手をすると前進の摩擦も増えて効率が下がるかもしれません。


1.4 <ロボプロコース『オムニホイールロボット(2)』>


 1ヶ月目に製作したオムニホイール(Omnidirectional Wheel;全方向車輪)ロボットの動きの原理を理解し、思い通りの動きをプログラム上で指示できるようになるまでの2ヶ月目の授業です。

 1日目は、改めてオムニホイール(車輪)の仕組みを考察し、3つの車輪を任意の速さ・向きに回したときの進行方向が“力(ベクトル)の合成”によって求まることを学びました。

ここでのベクトルは、車輪の回転の向き速さを、それぞれ矢印の向き長さで(紙面上に)表したものです。

2つのベクトルの合成は、まず作用点(ベクトルの始点)を重ねて、それが平行四辺形の2辺を形成するようにもう2辺を描き足し、作用点から発した対角線(=合力)の向き長さで表します。

3つのベクトルを合成するには、任意の2つを合成した後、その合力と残りのベクトルをさらに合成します。

様々な練習問題を製図して解きつつ、プログラムの数値に反映して動きを確かめ、どんな3輪の回転の組合せでも、ロボットの進行方向を求めることができるようになりました。


 2日目に、ロボットの回転する動きを考察します。
1日目では、進行方向を割り出すことができましたが、ロボットが向きを変えずに移動(=並進運動)する場合は、これで十分でした。

しかし、実際は互いに離れた3輪による作用点(ベクトルの始点)を一点(例えば、ロボットの中心)に集めて合成するために、本体が回転しようとする力(モーメント)を扱うことができませんでした。

例えば、3輪とも同じ速さで時計回りに回転させる場合、ベクトルの合成結果は長さゼロの“点”となって、ロボットが移動しないことを言い当てますが、実際の動きは、移動こそしないものの、その場でぐるぐる回り続けます。
この回る動き(=回転運動)を予測できるようにします。

 レンチやスパナを想い起こしてください。
支点回転中心)のある物体に対し、支点から離れた場所作用点)に、(支点に向かう向きとは異なる)力を加えると、物体は支点の周りで回転します。
この物体を回そうとする作用力を“モーメント”といいます。

支点と作用点の間の距離を単に“長さ”と呼ぶと、

 [モーメント]=[長さ]×[力の大きさ]

という関係があり、長いほど回す作用が強くなるという、てこの原理を表しています。

オムニホイールは、3輪とも円周上(円形ボードの縁)に取り付けられているため、円形ボードの中心を支点としてロボットの回転を考えたとき、各ホイールまでの長さ]が全て等しいので、オムニホイールロボットの[モーメント]を推し量る上では、[力の大きさ](今回はホイールの回転スピード)だけ考慮すればよいことになります。

 難しく述べましたが、簡単には、時計回り反時計回りの回転スピードを差し引きして、ゼロなら回転せず、ゼロ以外ならその値の分だけ優勢な方向に回転する、と言えるのです。

オムニホイールロボットがカーブの軌跡を描いて移動するとき、並進運動だけで実現すれば、飛来するUFOのように向きを変えず、並進運動+回転運動を組み合わせれば、自動車のように自然に曲がることもできるのです。

3つのオムニホイールが生み出す、どんな複雑なロボットの動きも、
ベクトルの合成”で求まる並進運動と、
モーメントの合成”で求まる回転運動とに分解して説明できるのです。

 最終の3ヶ月目では、このロボットに“触覚”と“頭脳”を植え付け、ロボカップに通ずる自律型ロボットに仕上げます。


2. 今月の課題

 次回授業日までに完了してください。
 ◎は必須、○は推奨、△は任意です。○△は能力に応じます。

 <スタートアップ/プライマリーコース>
  特にありません

 <ベーシックコース>
  ○ 4面図スケッチ(専用方眼紙)
  ○ 見取図スケッチ(テキスト最終ページ/難しければ写真の模写から)
  ○ 上記授業内容を分かるまで音読する
   (概ね3年生以上/低学年は補助 or クイズ出題形式で)

 <ミドルコース>
  ○ 4面図スケッチ(専用方眼紙)
  ○ 見取図スケッチ(テキスト最終ページ)
  ◎ 上記授業内容を分かるまで音読する

 <プロフェッサーコース>
  ◎ 上記授業内容を分かるまで音読する
  ◎ テキストp.23のチャレンジ課題3を製図して動きを予測し、サンプルプログラム[Challenge2]をベースに数値を書き換え、確認する


3. 今後の授業スケジュール


[東福間]第1・3土
   - 10:30~ ロボ・ミドル
   - 13:30~ ロボ・ベーシック

 6・7・9月は原則通り、8月は7/30, 8/20の予定です。


[東福間プロ]第2・4日
   -  9:45~ ロボ・プロ1年目

 6・7・9月は原則通り、8月は8/7, 28の予定です。


[中間]第2・4土
   - 13:30~ ロボ・ベーシック/プライマリ

 ・6/11 第1回 3F会議室2
 ・6/25 第2回 3F会議室2

 6・7・9月は原則通り、8月は8/6, 27の予定です。


[小倉北]第1・3日
   - 10:00~ ロボ・ベーシック
   - 13:00~ ロボ・ミドル
   - 15:00~ ロボ・ベーシック第2部

 ・6/ 5 第1回
 ・6/19 第2回
  10:00~ 5F小セミ(ベーシック/プライマリ)
  13:00~ 5F小セミ(ミドル)
  15:00~ 5F小セミ(ベーシック/プライマリ第2部)

 プライマリは幼児向け6ヶ月コースです。
 6・9月は原則通り、7月はムーブフェスタの為、7/3, 31となりました。予定変更で申し訳ありません。
 8月は原則通り8/7, 21ですが、8/21は代替施設『商工貿易会館(シティプラザ)』での開催となります。


4. ひと言

 今年もベーシック・ミドルコースのアイデアコンテスト全国大会の時期が近づいてきました。6月授業で案内冊子を配ります。
オリジナルロボットを考案し、7/21(木)九州本部必着にて、所定の応募用紙・プレゼン動画(3分以内)を提出します。
ベーシック・ミドル部門別で選抜しますので、ほぼ1回限りのチャンス!
有志は果敢に挑戦して下さい。

 8/20(土)に東京大学で開催の第6回ロボット教室全国大会は、生徒さん・ご家族を優先に、下記HP上で観覧申込みもできます。7/4(月)正午~受付開始です。

http://kids.athuman.com/robo/event/convention/2016/

詳細はご遠慮なくお問合せ下さい。


東福間・中間・小倉北教室 佐藤