2.2月の課題
3.1月の解答
4.3月の授業予告
5.今後の授業スケジュール
6.お知らせ
1. 2月授業まとめ
1.0 <スタートアップ(全コース)>
割愛します。
1.1 <プレプライマリーコース『サイコロン』>
対象者はいません。
1.2 <プライマリーコース『ロボドーザー』>
割愛します。
1.3 <ベーシックコース『ジャンピングトビー』>
なわとびロボットです。
あちらと違(ちが)って、ゆっくりジャンプできますが、どうしてでしょうか?
それは、シーソーになっているからですね。
公園のシーソーで自分の方が上がっているとき、相手が急にどくと、自分がストンと落ちてしまいますね。
2人で遊べば、自分と相手で重力を打ち消し合い、月面のようにふわふわとジャンプできるようになります。
それでも、トビーの方が重たいので、ジャンプしてもゆっくり下りてきます。
さて、トビーがジャンプするメカニズムにも工夫(くふう)があります。
トビーの足もモーターで動かしているようですが、輪ゴムも使っています。
どういう関係でしょうか?
実は、トビーをジャンプさせているのは輪ゴム(だけ)の力です。
モーターは、足を引っこめながら輪ゴムをゆっくり引き伸(の)ばして、元に戻(もど)ろうとする力を貯(た)めさせています(*1)。
復元(ふくげん)力とか、弾性(だんせい)エネルギーとも言います。
輪ゴムの方が強い瞬発(しゅんぱつ)力を出せるからで、そのお陰(かげ)で、シャフトペグによるロックが外れると、地面を蹴(け)った勢(いきお)いで宙に上がることができます。
モーターだけでは、力不足か、スピードがおそくて、ジャンプというより屈伸(くっしん)運動になってしまうでしょう。
電池ボックス側をさらに重くすれば、さらにジャンプがゆっくりになり、2重とびもできました(*2)。
2重とびが苦手(にがて)な人は、ヒントになるでしょうか??
*1 モーターで力をゆっくり貯めるのは、輪ゴムを強い力で引っぱれるよう、ギアを使って回転をおそくし、力を大きくしているからです。
*2 2重とびどころか、3重とび、4重とび、5重とびが3回連続できた人もいました。
1.4 <ミドルコース『バシャリン』>
第8回アイデアコンテスト全国大会(2018年)最優秀賞作品(当時小3)がベースの、馬車ロボットです。
“馬車”というテーマが特段に優れたアイデアとは思いませんでしたが、“動き”の作り込みが秀逸(しゅういつ)なのです。
機械的に、特に生体(例えば馬)を模(も)したロボットとしては、それらしい見た目と動き方に対する期待が高い分、この両立がとても難しいのです。
ですから、ミドルコース生なら、「作るのが簡単」というだけでこのロボットを評価せず、随所(ずいしょ)の工夫を参考にして欲しいと思います。
● 荷車を引いている
● 荷車にモーター・電池ボックスを載(の)せている
● 荷車からのシャフトドライブにより、馬の脚を駆動している
など、“荷車”が目を引く特徴となっています。
これを、「馬ロボットの胴体に入らないから/馬のデザイン優先のため、荷車を引いて馬車にした」と見ると、秀(ひい)でたポイントを見誤ります。
荷車は、重量物を車輪で支え、容積も大きく自由に取ることができるため、人や荷物の運搬能力が高くなります。
例えば、馬の背中に載せられる重さ・大きさの何倍もの荷物を軽々と引くことができます。
そして、そのことにより、馬の荷重が軽くなり、足取りも軽く、省エネルギーで、疲れにくく(壊れにくく)もなります。
平らな路面では、乗り心地や防振性(ぼうしんせい=揺れから守る能力)も向上しますね(*1)。
全体として重量が大きく増えるのに、多大な恩恵(おんけい)があるのですね。
車輪が大発明と言われる所以(ゆえん)です。
こうして見ると、馬車は、生体と機械の優れた融合体なのですね。
上下左右に揺れやすい馬ロボットとしては、どっしり重い荷車で後ろから支えるため、倒れにくく安定する効果もあります(*2)。
動きが遅いロボットでは、よく1/9に減速(力を9倍に)していますが、軽量な馬の脚を回すには、これで十分なようです。
こうして、パカパカ軽やかに小走りする馬ができあがりました。
「背が高く、一見重そうに見える割には速い」という意外性も、快走感を出すのに一役買っています。
ロッド3アナの中心軸を回すことで、1回転につき2回、首のビーム14ポチを押しのけるカム機構を利用しています。
ロッド3アナはギアMと同じ回転数ですので、脚が1回転する間に首を2回振る関係です。
観光地に行って実物に乗りたくなる情景を醸(かも)し出してくれました。
*1 自動車のように、サスペンションの採用でさらに性能を上げやすいです。
*2 加速後は慣性重量により後ろから押されるため、一定のスピードを保ちやすく、馬ロボット単体より速くなる効果もありそうなほどスムーズに走ります。
1.5 <アドバンスコース『メクリン①』>
読書支援(ページめくり)ロボットは、思いの外、様々な形態で実用化・製品化されています。
ここは、文章よりも、興味深いYouTube動画で学びましょう。
■自動ページめくり機「りーだぶる3」 ダブル技研株式会社
【紹介動画】https://youtu.be/gA6nZJLYaCM
【製品説明】https://j-d.co.jp/fukushikiki-readable.html
【機構的特徴】
めくりアームの先端にページ押さえとローラが取り付けてある。
ページを押さえつつめくりローラを回転させることで、1枚のみめくれるよう工夫されている。
■電子書籍化支援システム「ブックターナー BT-100」 CASIO計算機
【紹介動画】https://youtu.be/lXqDOikdC38
【製品説明】https://web.casio.jp/bookturner/
【機構的特徴】
アームの先端に取り付けた粘着ローラで紙を吸着する。
吸着したあと、紙を押さえつつ端からめくることで、下の紙が一緒にめくれないよう工夫されている。
■高速・高精細書籍電子化システム「BFS-Auto」 東京大学 石川妹尾研究室
【紹介動画】https://youtu.be/03ccxwNssmo
【製品説明】
〔アーカイブ〕https://web.archive.org/web/20250128030104/https://ishikawa-vision.org/vision/BFS-Auto/index-j.html
〔紹介サイト〕https://gigazine.net/news/20121129-bfs-auto-book-scanner/
【機構的特徴】
紙をパラパラめくる方式。
ページを固定しているストッパーを1枚分のみずらしてめくる。
ストッパーの動きを高精度で制御している。
■自動ページめくり器「ブックタイム」 西澤電機計器製作所
【紹介動画】https://youtu.be/Cj-fGT_lfFk
【製品説明】
〔アーカイブ〕https://web.archive.org/web/20170408093021/https://www.nisic.co.jp/products/assistive/booktime.html
〔紹介サイト〕https://suwa.monozukuri.or.jp/hitowaza/00066/
【機構的特徴】
1・2日目(今月)の『メクリン』と同じ仕組み。
ページの表面をラバーでさらい、隙間にロッドを差し込み、ページを送る。
1.6 <プロ1年目コース『不思議アイテムI-2②』>
センサー類を駆使する、冬タームの2ヶ月目です。
1日目のテーマは、「ベースロボットの組み立て」です。
何のことはない、左右両輪(2モーター)を独立駆動して、前進・後退・左右旋回を自在にこなす土台のロボットを製作します(*1)。
戦車型ラジコンプログラム[Tank]を転送して操縦したり、時間制御プログラムで決まったコース(円・四角・8の字など)を自動的に走らせることはできますが、まだセンサー類が無いので、外界からの入力情報を基に“考える”ことはできません。
2日目のテーマが、「カラーセンサーロボット」です。
カラーセンサーを下向きに取り付け、地面の明暗(白黒)情報だけを処理し、黒いライン(の縁)をたどるロボット[Tracer]に仕立てます。
「白なら右へ、黒なら左へ」旋回するように片輪を交互に駆動する制御方式は、アドバンスコースSUのそれと同じですね。
マイコンが認識する明度(明るさの数値)は、環境光や反射率はもちろん、センサーの個体差、電源電圧(*2)にも左右されるため、各々のロボットで閾(しきい)値 colorIsBlack(1000) を変更する必要がありました(*3)。
カラーセンサーをヘッドライトのように前向きに取り付け、前方景色の色相(色味)情報だけ(*4)を処理し、特定の色に向かうロボット[ColorTracer]に仕立てます。
サンプルプログラム中、色相 h を使って“if(h>180 && h<270) {前進せよ;} else {停止せよ;}”となっています。
これは、数学的には 180°<h<270°のことで、色相環(テキスト第2回p.16, 第4回p.15)で確かめると“青”ですね。
“緑”なら“if(h>60 && h<150) …”くらいでしょうか。
“赤”は難しいです。2つの変域 0°≦h<30°, 300°<h<360°がありますので、“もし(hが0以上 かつ hが30未満)または(hが300超 かつ hが360未満)ならば”のように論理的に記述しなければなりません。
“if( (h>0 && h<30) || (h>300 && h<360) ) …”となります(*5)。
走り方(タイミング、スピード、軌跡など)に変化をもたせて、好きな色を見ると近づいて行く愛らしいロボット(闘牛?)に仕上げてみましょう。
“鳴く”と面白そうですね。
最終月は、「ウルトラソニックロボット」で今タームを仕上げます。
*1 これだけで普通の自動車(1エンジン)を遥かに凌駕する自由度を獲得できるのですから、将来は電気自動車に替わっていくわけです。
*2 パソコンからのUSB給電の場合と、電池駆動とで数値が変わるという…盲点があります。
*3 よりスマートに、調整用プログラム[ColorSensor2]実行中、Arduino“シリアルモニタ”を起動し、USBケーブル経由で白地と黒ライン上の数値をモニタリングし、その中間値を閾値として設定することもできます。
*4 1ドットカメラなので、人間なら瞼(まぶた)を瞑(つむ)ったまま外光の色を感じるようなものです。
*5 論理積(AND)演算子 && は、論理和(OR)演算子 || より優先順位が高い(先に演算される)ので、“if(h>0&&h<30||h>300&&h<360)…”と続けて書いてもOKですし、h=0~359の値しか取らないので、実は“if(h<30 || h>300)…”だけでもOKです。
1.7 <プロ2年目コース『倒立振子ロボット②』>

自転車のムラタセイサク君(2005年)や、一輪車のムラタセイコちゃん(2008年)が誇らしげにCMに登場してからまだ十余年、ホットな技術なのです。順を追いましょう。
1ヶ月目で、チップに集積された3種の姿勢センサーのうち、加速度センサー、角速度センサーの機能を学びました。
ここまでの出力手段は、LEDマトリクスや7セグへの“表示”だけでしたが、「感じて、考えて、動く」のがロボットです。運動能力を与えましょう。
少ないハードでも、高い自由度で動き回れるロボットの形態と言えば、3輪のオムニホイールロボットですね。
2日目にこれを組み立て、マイコンボード、I/Fシールドに姿勢検出シールドを搭載します。
動くと、やはり面白いことになります。
角速度センサー(Z軸)を使って、どういう向きに置き直してもクルッと回って元の向きに戻りたがる奴[AngCtrlOmni](*1)を目にすると、どうしても生命感を感じてしまいます。
ここで、「向きを検知して表示するのもモーターを回すのも同じくらい簡単にできるけど、やっぱり動いた方が面白いよね!」と実感することだけが目的ではありません。
出力先がディスプレイなら、処理結果を送るだけで、ちゃんと表示されたかどうかなど調べる必要はありませんが、
物体の運動には様々な外乱要因が加わりますので、「あるべき状態(目標値)」と「今の状態(現在値)」にズレが生じることを前提にしなければ、高精度な制御はできません。
このズレを最小化するよう頑張り続ける方式を“フィードバック制御”と呼びます。
片や、決められた手順や時間・回数分だけ逐次実行して、結果を省みない無責任な処理方式を“シーケンス制御”と呼びます。
タッチセンサーやボタンの押下状態(1ビット=2値)を調べて条件分岐するくらいでは、とてもフィードバック制御と言えません。
身の回りの製品では、
・シーケンス制御 … 目覚まし時計、炊飯器、洗濯機、リモコン(高機能品を除く)
・フィードバック制御 … エアコン、給湯器、CD/DVDプレーヤ、車の自動ブレーキ(*2)
など、やはり賢そうな機械ほどフィードバック制御が多用されています。
ここで、わずかな位置のズレでも素早く戻すようモーターを強力に駆動すると、振り子のように振動してしまい、いつまでも目標値に収束(しゅうそく)しなくなります(*3)。
つまり、「理想と現実のズレを解消しようとがむしゃらに努力すれば必ず報われるほど、甘くはない」という真理を突き付けられる訳です。
悲しいですね。もう一段、スマートさが必要なんです。
制御工学(理論)において、目標値とのズレを「誤差」、出力値の大きさを決めるために誤差に掛ける係数を「フィードバックゲイン」(または単にゲイン、利得)と呼びます。
ゲインを増やすほど素早くなりますが、必要以上に大きくして、ギクシャクした動きや振動にならないよう注意します。
元の向きに戻るプログラム[AngCtrlOmni]中、現在の角(速)度 ang、目標値 Ref、誤差 Err、ゲイン Kp が見つかります(*4)。
大事なのは、「確定的な結果の保証よりも、現在の状態を客観的に知り、目標に近づこうと働き続ける」点です。心に響きましたか?
次月こそ、いよいよ倒立振子ロボットの製作です。
*1 角速度センサーを使った積分プログラムで、どれだけ回転したかを求めていますが、累積誤差がつきもので次第にずれが拡大していくことと、最初に初期状態(地球の自転や個体差の影響)を計測せねばならない欠点もあります。
*2 車を持ち出したら、エンジン燃焼、カーエアコン、定速走行、スリップ防止など、枚挙に暇(いとま)がありませんが。
*3 手のひらに箒(ほうき)を逆さに立てる時など、皆さんも無意識に同じことをやっていますよ。ずっと全速力で手を動かすマヌケはいませんよね。
*4 ゲインKpはトライアル用[AngCtrlOmni_Challenge]で追加されています。
Kp = 1 のままでは[AngCtrlOmni]と同等です。
1.8 <プロ3年目コース『二足歩行ロボット②』>
2ヶ月目で、両目+舞踏仮面(超音波センサー+カバー)と両腕を取り付けて、外観が完成しました。あとは“ハート”です。
左胸だから(ニクい設計!?)、ドキドキハートのアニメーションを表示させようという魂胆です。
1年目から幾度も使ってきた <Sprite.h>, <Matrix.h> 両ライブラリを読み込んで(*1)、
大中小3パターンのハートマークを順次書き換えるプログラムで簡単に実現しました(*2)。
ハートマークの変化に合わせて、スピーカーから高中低3音を鳴らし分ければ、それはもう心臓の鼓動。愛想が生まれます。
見た目と相まって、私達の目に擬人化されて映るのに十分過ぎる表現力です。
役に立たない?
いえいえ、人間と共生し、楽しませる人型ロボットには大切な要素です(*3)。
このロボットの両目は超音波センサーですから、外界を少し“見る”能力があります。
目の前にかざした手(反射体)までの距離をプログラム [BiRobot4/USSTest0] で計測し、PC画面でシリアルモニタリングしてみました。
すると、200cm以上遠くまで計測できるスペックなのに、手を退(の)けても50cm前後で数値が揺らいでいます。
(50cm先に見えない“何か”が存在する?!)
原因は、8×8マトリクスLED表示に伴う電気ノイズにありました。
この表示デバイスは64個のLEDを1ドットずつ書き換えられる(ように見える)のに、
1) 裏面には8+8=16本のピンしか生えてなく、
2) 現在の表示パターンを保持しておくメモリや駆動回路も無い受動デバイスですから、
ダイナミック点灯方式で外部から“動的に”駆動してやらなければなりません。
つまり、8+8本のピンは、X座標とY座標の指定ピンとして機能し、
X座標用のどれか1ピンに電源(+)、
Y座標用のどれか1ピンにGND(-)を繋いだ時、
その交点のLEDドットだけが点灯するという、単にそれだけの表示器なのです。
ある瞬間には、ある座標のLEDがせいぜい1個だけ点灯(画像データによってはそれも消灯)している状態を、全64個のLEDについて高速に切り替えてやる必要があります。
即ち、全てのLEDドットはこの周期で点滅しているのですが、30~40Hz以上の点滅は連続点灯しているように見えるという残像効果を狙った使い方で設計されています。
このダイナミック点灯方式は、駆動回路(またはプログラム)として面倒なことには違いありません。
当然、64個のLEDに個別のスイッチを配線して“静的に”画像を保持できる(分かり易い)スタティック点灯方式もありますが、
これでは高々8×8ドット画像のために少なくとも65本(1本は共通GND等)のピンが必要になり、マイコンのピンが幾らあっても足りなくなります。
それを16本に削減することで、普通のマイコンで(安く)済むという大事な恩恵が得られるのです。
但し、超音波センサーやスピーカー等、他にも接続したいデバイスが多数ある28~40ピンのマイコンにとって、このLEDに16本も消費されるのは依然として勿体無く、拡張性も乏しくなります。
そこで、マイコンボードとマトリクスLEDの間に挟まっている「マトリクスLEDシールド」というボードが一役買います。
このシールドボードには、パターンメモリや駆動回路が組み込まれたドライバーチップが搭載され、LEDのダイナミック点灯を代行してくれます。
マイコンは、オブジェクト初期化宣言 Matrix my_mat = Matrix(11, 13, 1); のように、僅か3ピンを使って、シリアル通信方式でこのドライバーに更新データを送り付けるだけで済むのです(*4)。
このように、ダイナミック点灯は多数のLEDから成る表示デバイスに欠かせない方式ですが(*5)、
電気回路には、電流が急変すると、それが電気ノイズとして他の配線に回り込んだり、電磁ノイズとして空間に飛び出したりする宿命(アンテナの原理)があります。
激しくLEDのON/OFFを切り替えるダイナミック点灯方式では、このようなスイッチングノイズが他のデバイスの信号レベルを乱し、誤動作させる場合があります。
これが原因で、超音波センサーからのEcho(反響検知)信号が50cmの障害物と同じタイミングで乱れて誤判定されていたのですね。
この問題は、
1) NewPing::ping_cm() 関数で超音波計測する“前”に、
2) Matrix::clear() 関数でLEDを“全消し”しておくことでスイッチング電流を控え、
3) “計測後”に Matrix::write() 関数でドキドキハートや距離バーメーターを表示することで、
同時使用が可能になって解決しました。
それでも、LED表示が一瞬消えるようには見えませんでしたね。
即ち、ソフトウェア的にもダイナミック点灯(人間の残像効果)を利用したことになります。
他にも、シリアルモニタ通信 vs. マトリクスLED(1番ピン)や、超音波センサー vs. スピーカー(タイマー2)等、
複数のデバイス同士で、使用するマイコンのピンやタイマー機能の競合に纏(まつ)わる問題が発生し、それを解決していく疑似体験をしました。
このように、ロボットや電子機器(頭脳としてマイコン)に様々なデバイスを統合する際には、限られたリソース(処理速度や機能数)を問題が起こらないように分け合い、有効活用する“知恵”が求められます。
それは、面倒なことですが、実利性のある製品を作るために必須の営みです。
最終月で、いよいよ二足歩行ロボットの頭脳をプログラミングして参りましょう。
*1 #include <xxx.h> は、本来(ベースのC/C++言語環境で)は、
「ライブラリ格納フォルダから"xxx.h"という名のヘッダファイル(ライブラリ本体ではなく、定数やクラス・関数プロトタイプ宣言等の定義情報の寄せ集め)を探して読み込み、一緒にコンパイル(翻訳)せよ」
という指示であり、ライブラリ本体プログラム"xxx.cpp"との結合(リンク)は別物なのですが、使い易く実装されたArduino環境がこれらの作業を代行してくれます。
*2 if/else構文の代わりに、多分岐構造に適した switch/case構文を使いました。
*3 そもそも人型ロボットにするところから、擬人化で人の感情を揺さぶる要請があります。
高橋智隆先生が創る“役に立たない”ロボットもここを重視しています。
*4 実際は、11番ピンがクロック信号、1番ピンがチップセレクト(デバイス選択)信号のようですので、13番ピンだけを使って画像データやアドレス(座標)情報を送っています。
SPI(Serial Peripheral Interface)通信と呼ばれる方式です。
*5 光るデジタル時計などもそうです。安いものでは、表示が少しチラついているように見えたことがありませんか?
ダイナミック点灯方式で点滅しているからです。
2. 2月の課題
<スタートアップ(全コース)>
特にありません
<プレプライマリーコース> (プライマリーではありません)
- オリジナル図形プリント
https://robocobo.sakura.ne.jp/blog/HW/RobotPP2502-Q.pdf
<プライマリーコース> (難しければプレプライマリー↑でもOK)
- オリジナル図形プリント
https://robocobo.sakura.ne.jp/blog/HW/RobotP2502-Q.pdf
<ベーシックコース>
- 授業まとめを精読する(概ね3年生以上/低学年は補助の下で)
- オリジナル課題プリント(3面図+設問)
https://robocobo.sakura.ne.jp/blog/HW/RobotB2502-Q.pdf
<ミドルコース>
- 授業まとめを精読する
- オリジナル課題プリント(3面図+設問)
https://robocobo.sakura.ne.jp/blog/HW/RobotM2502-Q.pdf
<アドバンスコース>
- 授業まとめを精読する
- オリジナル課題プリント(見取図+設問)
https://robocobo.sakura.ne.jp/blog/HW/RobotA2502-Q.pdf (来月まで分)
<プロ1年目コース>
- 授業まとめを精読する(該当テキストページを見ながら)
- カラートレーサープログラム[ColorTracer]を改変し、
赤(好き!)へ突進、青(怖い!)からはゆっくり後ずさり、
それ以外では停止するロボットに仕立てる
《ハイレベル挑戦》さらに、緑(臭い!)で旋回する動作を足せるかな?
【注意】色は色相 h で表し、赤:h<15 or h>315、青:195<h<255、緑:75<h<135 等で与えます。
照明ライトのレンズ反射光で誤動作し易いので、//ColorSensor.led(3); のようにコメントして消灯します。
動作を足すほど不意に動き回って危険ですので、特に後退時はスピードを抑え、忙(せわ)しすぎる場合は反応する色相範囲を狭め(停止範囲を広げ)ます。
<プロ2年目コース>
- 授業まとめを精読する(該当テキストページを見ながら)
<プロ3年目コース>
- 授業まとめを精読する(該当テキストページを見ながら)
3. 1月の解答
<プレプライマリーコース>
https://robocobo.sakura.ne.jp/blog/HW/RobotPP2501-A.pdf
<プライマリーコース>
https://robocobo.sakura.ne.jp/blog/HW/RobotP2501-A.pdf
<ベーシックコース>
https://robocobo.sakura.ne.jp/blog/HW/RobotB2501-A.pdf
<ミドルコース>
https://robocobo.sakura.ne.jp/blog/HW/RobotM2501-A.pdf
<アドバンスコース>
https://robocobo.sakura.ne.jp/blog/HW/RobotA2412-A.pdf
4. 3月の授業予告
https://robocobo.sakura.ne.jp/blog/hap/robo-2503.pdf<プレプライマリーコース>『ロボコング』… 対象者はいません
<プライマリーコース>『のびーるハンド』
<ベーシックコース>『シカっくん』
<ミドルコース> 『メカポンロボ』
<アドバンスコース>『メクリン②』
<プロ1年目コース>『不思議アイテムI-2③』
<プロ2年目コース>『倒立振子ロボット③』
<プロ3年目コース>『二足歩行ロボット③』
5. 今後の授業スケジュール
◆5月は小倉南を除く全教室(東福間・古賀・八幡東・小倉北)で一週ずつ遅れます。
5月は小倉北⇔小倉南で(同日の為)振替できません。
◆6月も日曜日の教室(東福間プロ・小倉北・南)は一週ずつ遅れます。
◆小倉南5/11は〔山田緑地〕で開催します。
――――――――――<佐藤教室長>――――――――――
[東福間]第1・3土原則<学習ルームでこぼこ>
- 13:30~ ベーシック/プライマリ
- 15:30~ ミドル/アドバンス
⇒ 3/1, 15, 4/5, 19, 5/10※, 24※
※5月は一週ずつ遅れます
[東福間プロ]第2・4日原則<学習ルームでこぼこ>
- 10:00~ プロ1年目
- 13:00~ プロ2年目
- 16:00~ プロ3年目
⇒ 3/9, 23, 4/13, 27, 5/18※, 6/1※, 6/15※, 29※
※5月・6月は一週ずつ遅れます
[サンリブ古賀]第2・4土原則<文化サークル>
- 10:30~ ベーシック/ミドル/アドバンス
⇒ 3/8, 22, 4/12, 26, 5/17※, 31※
※5月は一週ずつ遅れます
[小倉北]第1・3日原則<ムーブ>
- 10:30~ ベーシック/プライマリ
- 13:00~ ミドル
- 15:00~ アドバンス
- 12:30~ プロ1・2年目
- 15:00~ プロ3年目
⇒3/ 2 第1回 4F和室
3/16 第2回 4F和室
4/6, 20, 5/11※, 25※, 6/8※, 22※
※5月は一週ずつ遅れ、小倉南と同日(振替不可)となります
※6月も一週ずつ遅れます
――――――――――<中野教室長>――――――――――
[八幡東]第1・3土原則<レインボープラザ4F>
- 13:30~ ベーシック/プライマリ
- 15:30~ ミドル
- 17:30~ アドバンス
⇒ 3/1, 15, 4/5, 19, 5/10※, 24※
※5月は一週ずつ遅れます
[小倉南]第2・4日原則<総合農事センター2F>
- 10:30~ ベーシック/プライマリ
- 13:00~ ミドル
- 15:00~ アドバンス
⇒ 3/9, 23, 4/13, 27, 5/11※, 25, 6/15※, 29※
※5/11は農事センター利用不可につき〔山田緑地〕で開催します
※6月は一週ずつ遅れます
【振替教室ご利用条件(ロボプロを除く)】――――――――
振替先の1週間前までにメール下さい(許可制)
振替手数料550円/回をご負担下さい(お引落し)
(東福間⇔小倉北のみ無料)
所定コース内容・時間のみお受けします
6. お知らせ
1) 1月課題 高得点者 []内は教室と学年
◆プライマリ
高得点なし
◆ベーシック【12名平均 図面2.5+設問2.3=4.8】
10点…なし
9点…なし
8点…なし
7点…福田[八幡東3]
6点…高村[東福間2]
◆ミドル【16名平均 図面3.6+設問2.3=5.8】
10点…宮尾[八幡東6]
9点…なし
8点…亀平[八幡東3], 山根[八幡東3], 荒川[小倉北4]
7点…木村[小倉北2], 土屋[小倉北4]
◆アドバンス
高得点なし
東福間・小倉北・サンリブ古賀教室 佐藤 / 八幡東・小倉南教室 中野